怒りは原動力になる②
最近聞いた動画(動画も見る時間はないのでイヤホンで聞く)。ある投資家の話で、経営者に必ず「なぜその事業がやりたいのか?」をトコトン聞くという話を聞いた。
理由は、もはやほとんど働かなくてもいい時代なのに、なぜそれをやりたいのか?その原動力は何か?の確認。
つまりその経営者がなにがなんでもやり切る人間かどうか見定めているのだ。
そしてその原動力の源で一番有効なのは怒りや憤りだという。
例えば、経済的な問題で大学に行けれなかったから教育の無償化を推進したい(怒り)とか、癌で身内を亡くしたから癌を根治する薬を開発したい(憤り)とか。
これにはとても共感するし自分にも思い当たる節がある。
僕が起業した動機
僕が起業した動機の中にも怒りがあった。
なんで障害があるだけでこんなに不便なんだ。
なんで障害者の暮らしの場はこんなに少ないんだ。
なんで介護職の給料はこんなに安いのか、
なんであの法人はあんな余計なお金の使い方をしてるんだ。
なんでなんでなんで!おれならもっと!
頭の中はこんな感じ、さながら"どちて坊や"だ。
もちろんキレイゴトだけではなく、自分の収入を増やしたい欲もあった。
そんなことが僕の起業の動機である。
起業は自由への入口
起業して全てが自分の思い通りになることに感動した。
誰から何を言われるでもなく決められるし、何かを思い付いてすぐに行動すれば形になるまでが早い。
反対に自分が行動しなければ何も動かないし、やるべきことに気付かなければ止まったまんまである。
ここでは僕の多動が功を奏した。
今まで「こうしたいあーしたい」と思っていたものをすべて実行し、失敗すれば改め、経験に変えていった。
ランナーズハイ
序章の怒りを原動力に仕事に没頭し、起きてから寝るまでずーっと仕事のことを考えていた。
当時は未婚で子どももいなかったので時間も自由。そういう環境も後押しになり睡眠以外、頭の中は仕事という、普通の人から見たら異常な状態となる。
しかし僕にとってはそれが心地良かった、ランナーズハイのような状態かもしれない。
普通の人は8時間働いているが、僕は16時間働いているので成果も出やすい。
ボロボロの古民家でスタートしお金も後ろ盾も無かったけど、2年ほど経つとご利用者も増えてきて徐々に軌道に乗ることとなる。
次のステージへ
軌道に乗るとすぐにグループホームの立ち上げを意識し始めた。
僕は生活介護で起業したけど、その次はグループホームと決めていた。
グループホームは初期費用と人員確保が他事業よりかかるので、生活介護で体力を蓄えてからと計画していたのだ。
多くのサポートを必要とする障害者のグループホームを作ろうとすると、(僕の考えでは)小規模だと経営が成立しないから規模が大きくなる。
既存物件で大規模は難しいので必然的に新築になる。
大金がかかるけど賃貸だとオーナーの意向を伺う必要があるので、自社で用意したかった。
失敗したらどうしよう?っていう考えは一ミリもなかったのがよかった。
「なんで障害者の暮らしの場は少ないのか」の怒りに対して、まだ自分が何も出来ていなかったし、僕は中卒だからアホがウリなのだ。
やる以外の選択肢はなかった。
初志貫徹で頑張ってください
起業してすぐに尊敬している相談支援専門員の人が見学に来てくれた。その時に言われた言葉が「初志貫徹で頑張ってください」なのだ。
この人は外見はのほほんとしてる感じだけど、芯があるというか何故か言葉に力があり尊敬している。
相談員という立場にある人は、ご利用者の生活の質まで左右する存在。
だから今思えば、29才でお金も後ろ盾もなく起業した若者の施設に、ご利用者を紹介するのは勇気がいること。
その人がどんな気持ちでこの言葉を発したかはわからないけど、時々思い出しては気が引き締まる。このブログを書きながらも思い出した。
終わりに
最近は年をとったせいか満足に片足突っ込んでいるせいか、怒りやイライラが少なくなってきた。
二人目の子どもが産まれてしばらくは、思うように仕事や自分の時間が取れなくてイライラすることがあったけど、ほんとに減った。
仕事の時間が減るとなると、事業のスピードも遅くなる。
しかし起業した時と違い会社にいるのは僕1人ではない。今は約80人近いスタッフがいるから、みんなに頼ってやりたいことを一つ一つ叶えていければなぁと思う。
最後まで読んでいただきありがとうございました(^ ^)
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