「食べ物で熱中症対策」というソリューションが増えてきた理由
はじめに
以下のような記事が出ていました。
このnoteでは、以前から「工場における熱中症防止の施策」について書いていますが、ここに来て、ますます具体的なソリューションが求められてきていると感じます。
前回記事でも、施策の具体的な話は(有料部分に)記載しましたが、今回は「食べ物型熱中症対策ソリューション」が増えてきた理由について考えていきます。
「暑ければ水を飲もう」という考え方
熱中症対策というと、前回の記事でご紹介したように「空調設備や遮熱材」のようなものだったり、「塩飴のような食べ物」だったりが良く知られていますが、今回の記事でもゼリーが紹介されています。これには一つ大きな理由があると考えています。それは
「水を飲むとバテる」という迷信
が否定されてきたことにあると考えています。もっとも、これが言われた背景には一定の理由があったようですが、いずれにしても平成の後半あたりから明確に否定されてきた考えだと思います。
すなわち、令和の時代には、日本の至る所で「暑ければすぐに水を飲もう」となったので、製造現場でもそれが常識になり、食べ物型の熱中症対策ソリューションが増えてきたというのが理由だと考えています。
「疲れたら休もう」という考え方
もう一つは、これも昭和からの精神論の話に関連しますが、日本人ならではの責任感、すなわち
「途中でやめると迷惑をかけるので、最後までやりきる」という思想
が根底にあると思っています。これはとても日本人らしいと思う一方、最近の暑さは本当にひどいし、熱中症に対する理解も進み、たとえば「WBGT」という単語も工場の中でよく聞くようになったので、「水を飲むのを我慢するな、具合が悪かったらすぐ休め」を徹底しているのだと思います。
おわりに
今回は「食べ物型熱中症対策ソリューション」が出てきた理由について考えました。世間の考え方が進んだことで、働いている間に適度に食べることの重要性が広まったことが理由だと思います。結局のところ、熱中症対策は
どんなソリューションよりも、工場内や周りの社員の理解の方が大事
だと思います。むしろ「適度な水分・塩分と適度な休憩」がよく取れている職場であれば、あえてITの導入までは不要かもしれません。
逆に言えば、「適度な水分・塩分と適度な休憩」を取っているのに、熱中症の危険を感じたことがあるという課題感を明確に言語化できるようであれば、そこで初めてITの出番かもしれません。課題感が明確に言語化できるようであれば、遠慮なくITの専門家に相談してみましょう。
(おわり)
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