DX人材は「IT関連の資格試験」を持ってる方が良い?
はじめに
以前、デジタル人材とは「プログラミングができる人」のことではない(から、誰もがなりうる)という記事を投稿いたしました。
とはいえ、世の中ではデジタル人材=プログラミングやITシステム(ソフトウェア/ハードウェア)に関する知識を持っている人と考えられがちです。そして、それらの知識はDXを推進するには確かに重要だし、なにより
知識を持っていることを第三者に示すための手段としての「資格」
はある程度有効であることも事実です。
今回は、DXを推進する人材が持っていると有効であろう「DX人材向け資格」について考えていこうと思います。
ITスキル標準(ITSS)
日本のIT業界には、以前からIT系の知識を測る基準として「ITスキル標準(ITSS)」というものがありました。
そして、ITスキル標準と対応していた資格として「情報処理技術者試験」というものがあります。
この試験は、
1969年(昭和44年)からある日本で最も有名なIT系試験の一つ
で、年代によって試験の名称がちょっとずつ異なりますが、基本的にはずっと同じレベル体系のものが脈々と受け継がれています。たとえば、「基本情報技術者試験(ITSSレベル2)」が「二種」と呼ばれたり、「応用情報技術者試験(ITSSレベル3)」は「一種」や「ソフ開」と呼ばれることもありました。この変遷自体も、IPAのサイトにまとめられています。
なお、会社によっては「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」を持っていると資格手当がもらえる場合もあります。
世間ではどの資格を取っている?
ある会社が「社会人のITスキル・利用ツールに関する調査」として2022年2月に実施した調査が記事になっていたので紹介します。
「ITパスポート(ITSSレベル1)」は、1994年に作られた「シスアド(システムアドミニストレータ試験)」の系譜にある試験です。基本情報技術者試験が、基本的に「IT技術者向け」だったものに比べ、「IT利用者」をターゲットにしています。たとえば、基本情報技術者試験は、試験項目の中に「プログラミング言語による回答(※)」が必要になりますが、シスアドやITパスポートにはそういったものはありません。
※ 年代によって、選択できるプログラミング言語は異なります。私が大学時代に「基本情報技術者試験」を取った時には「Java」が追加され話題になりましたが、当時は「Python」はありませんでした。今ではPythonが選択可能です。(なお、プログラミングの回答はマークシートでの選択になっています。)
それでは、どのレベルの資格まで取ればいい?
まず、3/4以上の人が「そんな資格があることも知らないし、資格試験は取ったことが無い」ということであれば、資格が必ずしも取らないといけないものではないということだと思います。つまり、
実務経験の方がよっぽど重要
だということです。とはいえ、せっかく資格を取ろうと思ったのであれば、以下の様な人は資格を取ることを検討するのがいいのかなと思います。
資格手当が出る人:収入が増える要素。取らない手はない。
学生(高校生/高専生/大学生):履歴書に書く項目が増える。
とりあえず、取りたいと思った人:思い立ったが吉日。
情報処理技術者試験と「英検」を比較してみる
ところで、日本で広く馴染みがある資格試験としては、英検(実用英語技能検定)がありますが、情報処理技術者試験と比較すると、それぞれ以下のようになるような気がします。※個人の感想です。
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