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「非エンジニア」でもAI関連求人は伸びている

はじめに

以下のような記事がありました。

IT関連の仕事といえば、ソフトウェア開発会社・SIer・ITコンサルタントなどが頭に浮かびますが、それ以外にも業務はたくさん存在します。今回は「それ以外の職種」と、その求人について考えてみます。


非エンジニア職種の求人は、どの程度伸びているのか

以下のグラフは、人材タイプを「エンジニア系」「営業」「企画・管理部門」に分けたAI人材の求人に関するものです。

2023年度のAI関連求人を3つの職種系統で分析すると、約7割がエンジニア系で、約3割が営業と企画・管理部門でした。これらのデータから、求人の絶対数ではエンジニア職が多いものの、伸び率では非エンジニア系職種の方が大きいことが分かります。

AI関連のエンジニア求人は6年で約4.7倍、管理部門など非IT系のAI人材募集も増加 | 日経クロステック(xTECH) https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00577/011500083/
AI関連求人の内訳(2023年度)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00577/011500083/ より引用
「リクルートエージェント」におけるAI関連求人の推移
(2017年度のエンジニア系の求人数を「1」とする)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00577/011500083/ より引用

この図からは、

  • 「営業・企画・管理部門」といった、「エンジニア職ではないAI関連求人」は、エンジニア職の1/3程度存在している

  • 「営業・企画・管理部門」のAI関連求人は2017年度から見れば5倍以上

といったことが読み取れます。いわゆるエンジニアでなくても、AI関連求人にチャレンジすることで、給与・待遇などが大幅に改善することが見込まれます。

非エンジニア職種には、どんな仕事が期待されているのか

続いて、「エンジニア職ではないAI関連人材」にはどのような仕事が期待されているのでしょうか?

例えば営業職の場合、AI関連製品の導入・販売知識を持つ人材を求める企業が多いようです。
経理・人事など管理部門系専門職では、業界を問わず、AIを活用して業務改善・改革を企画・推進するポジションの求人が出てきています。
人事を例に取ると、採用戦略を担うリーダーやマネジャーの求人に「AI」のワードが見られるようになってきました。大手企業やメガベンチャーなど、新卒・中途合わせて大人数を採用する企業では、採用活動の効率化を図っています。その一環としてAI活用を視野に入れているのです。

AI関連のエンジニア求人は6年で約4.7倍、管理部門など非IT系のAI人材募集も増加 | 日経クロステック(xTECH) https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00577/011500083/?P=2

このように、「非エンジニア」には、AIを「一から作る」のではなく、

AIを活用して、業務改善・改革を「企画」したり「推進」したり

することが期待されています。

「ITやAI技術を活用した業務改善」というフレーズは、言葉では簡単ですが、実際にどうやってやればよいのか?を企画したり、あるいはそれを具体的に推進できる人はそう多くありません。私も最初についた上司からは「求められる人材になりなさい」といわれたものですが、いままさに求めラテている人材というのは、こういったものであると感じます。

また、こういった人材を「DX推進人材」と呼ぶとすれば、そのスキルには大きく3つの要素があると考えています。詳しくは以前の記事をご覧ください。

この3つの要素はどれも必要なのですが、特に非エンジニアについて考えるのであれば、その中でも

ビジネスを、具体的に「設計(デザイン)」できるスキル

が、より求められると言えるでしょう。

おわりに ~ 非エンジニアのAI関連求人に求められるスキルは「ビジネスデザイン力」

今回は、非エンジニアのAI関連求人について考えてきました。実際、グラフを見るまでもなく、今後ますますこの領域の人材が必要なことは言うまでもありません。

一方で、非エンジニアに求められる領域は、ITやAIを活用した業務改善であり、これを実現するためには、すなわち「既存のビジネスを、デジタル・AIを使って改善する」ためには、ビジネスをデザインする力が必要になることを示しました。このサイトでは、これまでビジネスデザイン力について、いくつも記事を投稿してきているので、そちらも合わせてご覧ください。

今後も、引き続き、エンジニア・非エンジニアに関わらず、デジタル人材・AI人材に関する動向はチェックしていきます。

(おわり)

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