はじめに
本日は、QCD管理について書きます。以下のような記事がありました。
これは、新規事業の検討を行うステップの中で出てくる、現在の業務改革における記載です。まず、現状を分析するにあたりの切り口としてQCDというものは広く利用されています。当然、これはDXの文脈でも意識すべき内容なので、今回はQCD管理について深堀していきます。
Q・C・Dはトレードオフ
実は、忘れられがちですが、QCDの3要素は、どれか一つを優先するとその他の要素が犠牲になってしまうトレードオフの関係にあります。
当たり前ですが、
品質を上げたければ、必然的にコストや納期がかかる
のですから、QCDの管理というのはトレードオフになります。つまり、どれかを優先すればよいという単純な話ではないのです。
Qが膨れるのは「エントロピー増大の法則」
加えて、基本的に
Qは時間が経つと膨れる方向にしか動かない
という経験をされたことがあるでしょう。たいていの人は忘れてしまうのですが(もしくはとぼけているのですが)「ついでにアレもやって」という類のものです。Qが減るというのは「最後どうしてもリリースが間に合わなくなって機能削減される」といった緊急事態以外には起こらないことです。
科学の世界でこういった性質があるものが存在します。エントロピーです。
QCD管理とは、まさにこのエントロピー増大の法則に抗う戦いであると言えます。
おわりに ~ QCD管理とは「Qを下げる」管理?
今回のテーマは、QCDをどう管理すれば「(体感の)生産性」は上がるのか?ですが、Qのような移ろうものは、CやDに比べ定量化しにくいという性質があります。
また、よくわからないものでも、「概念として存在する」ならとにかく定量化する必要をしておかないといけないわけですが、
勝手に膨れ上がったQによって、さらにPJ管理が困難を極める
という状況にあるわけです。つまり、QCD管理とは思いきって、
「Qを下げる」方向で管理しない限り(体感の)生産性は上がらない
と思えるのです。
さて、以下はまだ経験則しかなく、考えが整理できてないのですが
Q=0.8, C=0.4, D=0.5
と置くくらいがちょうどよいのではないかと感じているところです。
このあたりについては、今後の記事でさらに深掘りしていきます!
(つづく)