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研究開発テーマのGo/Stopを決める「ステージゲート」とは
はじめに
多くの企業における研究開発部隊や新規事業探索部隊では、注力すべきテーマにリソースを割り当てたいと考えており、その際のテーマ進捗管理方法として、
ステージゲート制
が用いられることがあります。しかし、ステージゲート制について、あまり整理されて教えられることはなく、むしろ仕事の中で「気づき」として整理されていくことの方が多い気がします。そこで、今回はステージゲート制によるテーマ管理の目的と実情について解説していきます。
ステージゲート制とは
まず、ステージゲート制についてですが、
ステージゲート法は1980年代に北米においてマクマスター大学のロバート・クーパー教授とその同僚により開発された方法論である。ハイテク製造業で多く採用され、日本においては90年代後半より普及している。
ステージゲート法は、技術開発・製品開発を事業として成功させるためのプロセスの管理方法であり、ステージ(開発活動)とゲート(テーマ評価ポイント)でテーマを絞り込んで、より採算性の高いテーマを導くことができる手法である。
開発活動を行っていく上で、都度ゲートでその開発活動をチェックし、評価基準に満たないものをふるい落としていく。ステージは6つ、ゲートは5つあり、ゲートの条件をクリアすることで次のステージに上がることができ、最終的に残ったテーマを事業化・製品化する。
![](https://assets.st-note.com/img/1725778206-83CJuG6WDeVEBlPNKRkojyAX.png?width=1200)
(https://stockmark.co.jp/coevo/stagegate より引用)
ここでは「6つのステージと5つのゲート」で示されていますが、このあたりは各企業でカスタマイズをされていることが多く、たとえば私が以前所属していた企業では「4つのステージと3つのゲート」で運用されていました。
ステージとゲートをどう置くか
ただ、ステージ数とゲート数をいくつにするかは実は大きな問題で、
各ステージにおける利用可能リソースの基準
テーマのGo(/Stay)/Stopの基準
などをどうするかで決まってきます。このあたりは会社における階層構造と密接に関係している印象があります。研究開発本部長と各研究所長の決裁規定、あるいはそれぞれの承認予算額上限などは、各社様々であり、実際のステージとゲートは既存の各種規定に合わせこんで作られるでしょう。
キモは「ゲートを越えられないテーマ」の扱い
ステージゲート制で注目すべきは、ゲートを「越えていく」テーマではありません。むしろ、重要なのは
ゲートを「越えられない」テーマのマネジメント
なのです。ゲートを越えていくテーマというのは市場適用が期待されるテーマですから、ステージごとに必要な結果さえ示されれば、ある意味で粛々と準備すればよいことになります。それに対して、
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