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【読書の付箋】信頼のエネルギー(『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』フレデリック・ラルー著、英治出版)

不定期かつ習慣的に読書するごく平凡な日常。
スローリーディングが好きなので、遅読ですが、その日に読んだ本の、その日に読んだ部分だけ、自分なりの湯上がり感を、綴ります。

今日の書籍は、
『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』(フレデリック・ラルー著、英治出版)

【今日の付箋】
オレンジ型組織からフィール組織へのパラダイムシフト【信頼のエネルギー】


もしその組織に暗黙の恐れがあればそれが阻害要因となるが、セルフマネジメント組織は、信頼と責任を育てる構造と慣行の上に成り立っているため、驚くほど素晴らしい予想もしない事が起こる。

FAVIの事例:
クライアントから週末に急な追加オーダーが入った。チームは皆が集まり話し合って、オーダーを受け付けることを意思決定。まず行ったのは、他チームからボランティアを募り土日に三交代分の業務を加えた。チームは疲労困憊ではあったが、誇りを持って作業に当たり、日曜の夜に追加オーダー分の出荷を行う事が出来た。

この時、CEOに報告するとか許可を取るといった考えは無かった。また、残業代を請求する社員は一人もおらず、チームで自主的に調整して、土日に働いた分は、その後の数週間で埋め合わせた。

CEOザブリストは次のように言っている。「もし当社が他社と同じような組織だったら、つまり、企画部が顧客からの注文を担当していたとすると、フィアットからの要請を不可能だと結論付けていたはずです。あるいは、その要請を受けてしまうと、工場作業員たちはその仕事をチームみんなで取り組む冒険と考えず、余計な残業を押し付けられたと感じた事でしょう。」

次回は、「プロジェクト」。

【ひとこと】

組織が自律的に考え行動する事の特徴をあらわす好事例。その判断が、効率や損得に根ざさないところに、コアとなる哲学がありそう。

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