世界で最も背徳感溢れるデカフェが出来た
今年の1月に長男(ジョー)が誕生した。可愛くて可愛くてしょうがなくて「客観的に見てジョーはカワイイ」が僕の口癖である。
僕のオクサマはかなりの美食家、かつコーヒーにも厳しい人だ。「井崎くん、抽出失敗したでしょ?」と躊躇なく僕を詰める強者でもある。
そんな僕らの兼ねてからのルーティンは、1日の終わりにコーヒーを飲むことだった。どんなに帰宅が遅くなったとしても、必ず二人でコーヒーを飲みながら1日の出来事を話す。
そのルーティンに変化が訪れたのはオクサマの妊娠が分かってから。そう、カフェインを摂取できなくなってしまったのだ。デカフェを探そうにも市販品は全く満足のいくクオリティでは無かったし、そもそも選択肢が少なすぎた。
「美味いデカフェがない」ー この問題は井崎家にとって死活問題だった。しかも授乳期間は数ヶ月どころではなく、年単位で続く可能性だってある。僕もデカフェを飲まないといけない訳で、マズいデカフェは飲みたくない。
「そうだ、だったら世界最高のデカフェを作っちゃえ」とふと思い付いた。どうせやるんだったら、凄まじく希少なロットをデカフェ処理すればいいや、と背徳感あふれるアイデアを思い付いた。
そこで選んだのは日本にたった10キロしかない、超希少な特別ロットのゲイシャ種。世界大会で優勝を狙えるクオリティのロット。というか、世界大会で使用することを前提にプロセスしたコーヒーだ。美味いに決まってる。あ、1キロあたりウン万円だけどその事実は無視しよう。
さて、焙煎を終えたばかりのアツアツの究極のデカフェを早速抽出してみる。凄まじいジャスミンのようなフレーバーと素晴らしい酸味と甘さが口いっぱいにはじける。そしてふと気付く。そう、このコーヒーはデカフェなのだ。もはやデカフェであるという事実を忘れるほど素晴らしい出来だった。
きっとこれでオクサマも満足してくれるに違いないし、ジョーもカフェインフリーの母乳でハッピー、そして僕も美味いデカフェを飲める。平和なコーヒーブレイクが待っているではないか!
この究極のデカフェ、たった数キロしかないですが、欲しいと思う人はスキを押してね。リアクション次第で販売も考えます!
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