noteでまだ誰にも語られてない激推し邦楽アーティスト6選<女性ボーカル編>
日夜生まれては消えまた今日もどこかで産声を上げているであろう
音楽アーティスト。
特段マニアックなアーティストを探してやるぜ!
という気概は持ち合わせてないのですが
めちゃくちゃ気に入ったアーティストが何故か売れない、
ということが間々ございます。
というかnoteってほんと音楽系弱くないですか。
ぜんぜん好きなアーティスト語られてないやん、
……と思ってたら私の好きなアーティストが人気ないだけだった!?
かもと気づいてしまったので、今回は布教に努めたいと思います。
……布教したところでもう活動してない人もいるんだろうけど。
全6曲。4400文字くらいです。
▶棺の中で眠りたい / 五井道子
■検索結果1件。
■ただ星野みちるの説明の中で触れられてたのみ。実質0件。
この曲、死ぬほど好きです。
しかも表題曲じゃなくカップリングのこちらの方。
この曲も映画【伝染歌】の挿入歌か何かなのかしら。
マスメディアに黙殺されるシンガー、といった具合の歌詞で
ただただ悲哀が募る内容です。
一羽のカラスが黒いビニル袋のように死んでいる
誰もが憐れむ様子もなく普通に近くを通り過ぎてゆく
いいねぇ。9mmのCold Edgeみたい。
カップリングとは言え、よくこれシングルで収録したなと思うくらい
邦楽では耳馴染みの少ない暗い単語が並びます。
むちゃくちゃ落ち込みたいときに最適。
星野みちるさんのことは元AKB48ということしかよく知らないのですが
こんな曲書けるなら是非継続してほしかった!
……と、てっきりwikipediaの情報を信じて
星野みちるの別名義なのかと長年思ってたんですが、
実はついさっきまで完璧に勘違いしてまして、
今回改めてちゃんと調べてみたら、これ映画の役名だったのね。
どうりでこの名義のCD一枚しか出てないわけだ。苦笑
桜庭裕一郎ってことですねわかります。雨音薫でもいいけど。
ということは一応作詞作曲:五井道子ってクレジットしてあるけど、
たぶんこれ星野みちるが作ったわけでもなさそうだな。
専業作曲家の誰かが書いてる。
だって、彼女がソロで出した音源と共通項が見つからない。
……たぶん判明。これFuntaか。
……あのFuntaか!? 3とか7とかつく、あの。【桜トリック】の。
作詞は秋元康か。
欅坂の方向性、と思えばしっくりくる。
いやぁ、長年の疑問が解けてスッキリしたわ。
いきなり一発目から躓いてしまった感ありますが続けます。
▶証明 / シギ
■検索結果、たぶん4件。
鳥の鴫と混ざって探しづらいけど、多分そのくらい。
ただほとんど、"歌えるリスト"に「輝いた」が含まれているだけで
■この『証明』に触れているのは一人だけ。あとでフォローしとこ。
女性版宮本浩次、とは誰が命名したんだっけな。
実はマイナーアーティスト好きの中ではかなりメジャーで(←ややこい)
ずっと"もっと評価されるべき"のタグが絶えない曲だったりはします。
聴き心地は天野月子に近いかも知れない。
『輝いた』ももちろん好みだけど
こっちのほうが100倍は好き。
もうこの曲聴いた瞬間の衝撃と言ったら。
まさに激情。絶唱とでも呼んでやろうか。
女性でここまで情念たっぷりに叫ぶの中島みゆき以外にいたのか。
スリリングなストリングスがまたダイナミックに心揺らします。
もう冗談抜きで
誰かに"感情込めて歌ってる姿が好き~♪"なんて嘯くくらいなら
もちろん最低限シギも聴いてるんだよね?と問いたい。
V系好きの中では
D≒SIREの『Jesus』が至高の"語りで悶絶"できる曲と評判ですが
その対抗馬として、邦楽からこの曲を推薦します。
さようなら愛おしいロマンチックな悲劇 最後の恋人
終わることを知りながら 立ち上がることもしない人生よ
――さよなら
さぁ、みんなで口ずさめば怖くない!
▶復唱 / より子
■検索結果:不明。
■noteの検索機能は入力した文字が文中のどこかに
一文字ずつバラバラでも含まれればヒットさせてしまうので。
すでにタイトルの意図とは微妙に反してる気がしますが、
そして私の周りにもより子好きは若干数存在してるのですが
この『復唱』を好きだと言ってる人には会ったことがないのです。
『Vant』なんかは多少見かけるんですけどね。
BUMP OF CHICKENっぽくてそれはそれでかなり好き。
『ほんとはね』『それでいいのですか』が基本ラインで
人の心のやらかい場所をくすぐってくる
身につまされる歌詞に定評があります。
実際私もその曲で好きになりました。
優しくないKOKIA、と心のなかで呼んでました。
もしソレをくすぐるんじゃなくつねってきたらどうなるでしょう。
そう、こんなにも鋭利に千切られるような傷みが発現するのです。
【BLACK CAT】で『ダイアの花』を知ったんなら
せめてこの曲だけは聴いて!同じDAITAだよ!
というかこのアルバム全体がちょっとSIAM SHADEっぽいよ!
まぁ、わかってます。歌詞でしょ。
ねぇ、私の何を判ってそう言うの?
あなたには一つもわからないくせに
まるでCoccoです。
……いやCoccoでもこんなにストレートに恨み吐いてたかな。
この手の歌詞はロックバンドなら割と当たり前なんですが
ここまでの右ストレート直球勝負は
女性シンガーソングライターではかなり珍しいと思います。
ブリッジのCメロがもうとにかく最高。
自分が耐えられる非情な態度は 誰でも絶えられると思ってんの?
もしそう思っていたのなら今すぐ ――「くたばっちまえ」
生ぬるい邦楽市場ではなかなか聞かない文字列です。
▶断罪の花~Guilty Sky~ / 小坂りゆ
■検索結果:1件
■リクエストのメモに含まれてるだけで実質0件。
■ただこちらもアーティスト名だけでは断定が困難。
■ちなみに"BeForU"でやっと3件ヒットします。
個人的に意外だったのはこちら。
え、小坂りゆですらnote民では無名なの……?
そこそこ有名だと思ってたのですが。
一応【CRAYMORE】のアニメタイアップがついてますが
たしかにこれ、日本より海外で人気だからかな。
前田尚紀(LOVE+HATE)お得意のゴシック含有エレクトロ
……かと思ったらむしろメタルに近い。
あんまり深くない様式美な歌詞もその感触を増幅します。
ただこの笛の音と裏声ハミングがたまらないんよねぇ。
ツーバスはドコドコいわないけど、速弾きのギターソロはグッド。
つまりこれは完全に楽曲の好みだけでの選曲です。
ビーマニ出身作曲家は自ずとトランスが多くなるので
小坂りゆのアルバムは安定のBPMハイヤーです。
個人的には電波な曲よりこっちに寄って欲しいんですけどね。
このシングルはカップリングもryo(defspriral)という大好きな作曲家。
一枚通して聴き応えがあります。
▶手鎖の月 / LUHICA
■検索結果:1件
■でも最後にちらっと名前が出ただけなので実質0件。
まさに”noteでまだ誰にも語られてない”アーティスト。
一応秋元康プロデュースでシングルも3枚残してるけど
ドラマタイアップもついてたのにとんと無名。
この昭和歌謡現代版みたいな曲調、良くないですか?
それを歌うために生まれたような歌声。ベストマッチなのに。
JUJUや青山テルマが売れてなぜこちらが売れない。
……どっちも自分は数曲しか好かない時点で答えは出てるか。笑
まぁ歌詞の内容が不倫っぽいので個人的には引っかからないんだけど
表現は小説みたいでロマンティック。
秋元康の歌詞は割と嫌いじゃないのです。
DaizyStripperも一回歌詞の中で引用してるし。
48系列もたまにこういう路線の楽曲を作るので
カップリングのほうが好き、は結構よくあるパターンです。
タイプ別が多すぎてそれを探し当てるのが骨折れるけど。
シングル3枚とも同じようなコンセプトで一貫してたのにな。
このまま行けば第二の奥村愛子になると期待してました。
奥村愛子よりはまだレトロ感は少なくて、
むしろラブライブ系統の歌謡クサさに近い。
作曲の川浦正大は城南海や蓮花にも楽曲提供してるので
そういう曲調が得意なんだなととてもわかり易いです。
▶はばたいて鳥は消える / 奥田美和子
■検索結果:たぶん4件。
■奥田と美和子で80年-90年代の音楽記事が大量に引っかかるのが面白い。
■これも歌えますリストに『青空の果て』が入ってるくらい。
ただ、最後にして
『はばたいて鳥は消える』について語ってる方が一人いらっしゃる!
あとでフォローしとこ。
多分そこそこは売れていて、『しずく』だけ知ってる人、
『BORN』だけ知ってる人、『青空の果て』だけ知ってる人、
という方はいらっしゃると思います。
それぞれ強力なタイアップが付いてるので。
私は小説家の柳美里とタッグを組んでた
『青空の果て』辺りの楽曲が非常に好みです。
この消え入りそうなほど儚い、されど振り絞るような発声。
jungle smileを思わせます。
表現と呼ぶにはあまりにも、ほんとに苦しそうに歌うのです。
というのも、後期、名義を奥田みわにしてからの声が
なんとまぁフラットなの。別人かと思うくらい。
いろいろ吹っ切れたのかな?
名義を変えた意義が(レーベルの移行とか抜きで)感じられる珍しい例。
(※実際は知りません)
膝を握りしめて傷みに耐えろ 泣くために声を膨らますな
縋り付くために声を絞らすな 声を呑め 声を呑め 声を呑め
悲痛。
柳美里が奥田美和子に説くような内容。
奥田美和子の口から出てきてほしい言葉たち。
優しさと厳しさを感じます。
さすが小説家と言うか、表現が作詞家のそれとはまるで違います。
サビのフレーズがAメロの謎の情景を回収するのとかまさに。
音楽は芸術だ。そう思わせてくれる楽曲です。
Afterword
以上、ミニアルバムをイメージしての6曲になります。
どうです?
何れもヒットアーティストに引けを取らない素晴らしい楽曲でしょう!?
……いや好きなアーティストが他に劣ってると考える人はいないか。苦笑
ここに挙げた6曲。ほんとに大好きな楽曲たちです。
『証明』『復唱』『はばたいて~』は特に
いつぞや公開した特別なプレイリストにも含まれています。
今回選外となりましたが
逢瀬アキラ 1件(+もう一人オムニバス一曲として表記だけ1件)
The Gardens 2件
このあたりもなかなか好きなのでいつか取り上げたいところですね。
LitaとかRin'とか検索じゃ探せる気しないのでハナから試してませんが。
では最後に。
今回調査してみて、五井道子の真実にたどり着けたのもそうなんですが
なんと、今初めてシギが活動復帰してることを知りました。
これだよこれ……これを待ってたんだ。
明らかに『証明』のイメージを以ってあてがわれた最適な起用法です。
このプロジェクト、榊原ゆいも起用している?
いい趣味してるじゃないか。笑
もし会えたらいいお酒が飲めそうです。
では今回はこのへんで。
説明するのに他のアーティストの名前をわざと多めに使ってます。
そこに見覚えのあるアーティストがいたら是非聴いてみてください。
よしなに。