#31 もずくの真の姿を見てしまった(230612)
どうも。嫌いな食べ物は今のところはありません、ひだりです。
しかしながら今後虫食が主流になってくるようなことがあれば、僕は餓死することになるでしょう。
僕が餓死しないためにすることは一つです。
第一次産業に携わる皆様、いつもありがとうございます!
どうかお願いですから「これからは虫だよ虫」と言って大胆な方針転換をなさらないでいただきたい! どうかひとつ!
以上です。
この間実家に帰った時に、食卓にもずくが並んだんですよ。
母親のお友達に沖縄出身の方がいるらしく、その方が(大量に)分けてくれたそうなんです。
日中に冷蔵庫を開けた際、得体の知れない黒い物体が大きめのタッパーに収められて鎮座しているのを目にしていたのですが、その正体はもずくだったんですね。
お皿に分けられたもずくを見た時も、なんか黒いなこのもずく、と思ったんですよ。
僕が知っていたもずくは、プラスチックのカップに入っている市販のやつだったので、色は渋めの緑がかった茶色といった感じで、少なくとも黒くはなかったんですよね。
なので食べる前は、そういう種類の、色の黒いもずくなんだろうなと思っていたんです。
「これが本場沖縄のもずくかあ」とか思いながらちょろっとポン酢をかけて食べてみたんですけど、それがめちゃくちゃ美味しかったんですよ。美味しすぎて驚愕しました。
歯ごたえが普段食べているもずくと全然違いました。
普段はもずくを食べているのではなく飲んでいたんだなと気付かされました。
味もちゃんと海藻特有の磯の風味が感じられて、海産物好きの僕としては幸福でしかありませんでした。美味でしかなかったです。
最近ふと気付くとそのもずくのことばかり思い出してます。もずくのことが忘れられなくなっています。
実際に食してその歯ごたえを感じた後で気が付いたのですが、もずくが黒かったのはおそらく種類の問題ではなくて、その密度の濃さによるものだったんでしょうね。
噛まないと飲み込めない量のもずくを口の中に入れたことがこれまでになかったということですね。
普段食べている市販のもずくはそれと比べると、おつゆの量に対するもずくの量が少ないのだと分かりました。
いや逆ですね。その時食べたもずくが、僅かなポン酢を奪い合うかのように大挙していたと言った方が良さそうです。圧倒的もずく感。暴力的なまでのもずくの密度。もずくバイオレンス。バイオレンス・オブ・ザ・もずく。
市販のもずくが不味いわけではないんですよ。その時食べたもずくが美味すぎたんです。
冗談抜きで本当にびっくりしましたもん。
もずくお前…そんなに美味かったんか…。ってなりました。
普段はお下げで眼鏡の地味なクラスメイトの女の子が、眼鏡を外しておめかししてきたらめちゃくちゃ美人だった、みたいな感じですね。
「お、お前…本当にもず子か…?」っつって。これはもう恋だね。沖縄のもずくに恋をしちゃいましたねもうね。
(市販のもずくも沖縄県産でした。)
沖縄の人は家庭でこんなにも美味しいもずくを食べているのかと、この上なく羨ましくなりました。
沖縄には行ったことがないのですが、もずくだけ食べに行きたくなりましたね。
とりあえず今年のふるさと納税はもずくで決まりです。あるかは知りません。
それにしても本当に良い経験をさせてもらいました。
母のお友達の具志堅さんあるいは東風平さん、どうもありがとうございました。ごちそうさまでした。
次回からは僕の自宅にもクール便で送ってください。できれば着払いは避けてください。
(自分が普段食べているもずくがシンプルなもずくではなく、もずく酢と呼ばれる商品であるという事実に彼が気付くのは、まだ先の話である。)
サカナクション『忘れられないの』
(もずくのことがね。)