星宮ヒダリ

エッセイやショートショートを書いたりしてます。 何気ない日常を「ユーモアのメガネ」で前向きにしたい。文具やレトロゲームが好き。 フォローして頂いた方にはなるべくお返しします。

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  • ショートショートの集合体

    星宮ヒダリの思いつきを形にした、ショートショートを集めたマガジンです。

  • 余と娯楽

    星宮ヒダリのエッセイ集です。 暇つぶしにどうぞ

最近の記事

才能トレカ【ショートショート】

ユウジの手には3枚のカードがあった。 「『孤独』『節制』『やさしさ』か・・・」 このカードは『才能トレカ』と呼ばれ、個人が生まれ持った才能を封じ込めて携帯できる代物だ。不要な才能同士をカードの形で交換できる利便性が注目されて、爆発的に普及している。 「とは言うものの、要らないよなぁ」 希望する才能を交換してもらうには、自分が元々持っている才能に需要がなければならない。 ユウジが生まれつき持っていた才能は、他者が交換をしてまで欲するようなものではなかったのだ。才能が可視

    • 遡行レンズ【ショートショート】

      私が最近身につけている「竜頭の付いたアンティーク眼鏡」を手に入れたのは、自分探しの旅行に行ったときだった。 皮肉にも旅先で道に迷ってしまった私は、とりあえず地元の人間に道を聞こうと思い、古ぼけた時計屋に入った。 店内には様々なタイプのアンティーク調の時計が所狭しと飾ってあり、そのどれもが正確に時を刻んでいた。おそらく店主がとても大事に手入れをしているのだろう。 人の気配がしないのでカウンターにある呼び鈴を鳴らそうと思ったその時、隣に置いてあった時計ではないソレが目に入った

      • 「縁ができたな」って素敵な言葉。というお話【エッセイ】

        先日、友人に誘われてシアターGロッソのヒーローショーを観に行った。昔で言うところの「東京ドームシティで僕と握手」ってやつ。 今回は観に行ったのは、最終回を迎えたばかりの「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」の最終弾で、素顔の戦士公演と言われる変身前の役者さんが登場する贅沢なショーだ。 縦長の会場をフルに活かしたアクションやお話、スーツアクターさんと役者さんの気合の入った演技に、私も友人も会場も、大いに盛り上がった。 この日一番印象に残っているのはショーの最後、主人公役の樋口洸平さん

        • 努力と経験って「毒」かも【エッセイ】

          って思ったんだけど、これを誰かに話すとナマケモノだって非難されそう。 趣味でも仕事でも 「これだけ努力とお金を費やしてきたし、辞めちゃうのモッタイナイ」 ってなりがちだよね。そのモッタイナイに執着したせいで、大してやりたくもないことを続けがち。嫌いになったわけではないけど、私が学生時代から続けているギターとかそうかな。 自分の努力と経験全ては、意味があって正しいものだと思いたい。そんな気持ちに誰もがなるけど、この世のモノって意外と意味のないモノが多いように思う。ただそこに

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          ピノキオに似てる AIくん と 余【エッセイ】

          「ヒトであるための条件ってなんだろう?」 こんな疑問が2度ほど浮かんだことがある。 1度目は、ディズニー作品の「ピノキオ」という作品を観ていたときだった。 この作品は、人形に命が宿り誕生したピノキオ少年が、冒険を通じて良心を学ぶことで人間となる物語だ。 鑑賞後しばらく考えて「器」、「命」、「心」の3つがヒトであるための条件なんだなと、なんとなく解釈した。 2度目に同じ疑問を抱いたのは、Chat GPT(AIくん)とアメコミ映画について議論していたときのこと。私は少し良心

          ピノキオに似てる AIくん と 余【エッセイ】

          メダロット2のテーマを20年越しに理解した話【考察】

          「少年時代にいちばんハマったゲームは?」と聞かれたら、迷いなく「メダロット2」を挙げるだろう。それくらい思い出に残っているゲームソフトだ。 しかし、当時は物語の流れをかろうじて追いかけることができる程度で、制作者が込めた深いメッセージまで辿り着くことはできなかった。 昨年、レトロゲーム巡りをしていたときにたまたま「メダロット2core」と再会し、プレイする機会に恵まれた。 そのとき、初めて「メダロット2」の素晴らしいメッセージに気づくことになった。 これから話すことは、

          メダロット2のテーマを20年越しに理解した話【考察】

          10年経っても飽きないモノ【エッセイ】

          今身につけているG-SHOCKの腕時計、これは学生時代から使っているモノだ。 当時の私は秋葉原に毎週のように通い、同人ゲームやCD、電子部品などを買い漁っていた。模範的オタクと言っても差し支えないだろう。 アキバにも慣れ始め、普段の散策ルートに少し飽き始めた頃、ふらっとヨドバシカメラの時計コーナーに立ち寄って衝動買いしたというわけだ。 あの頃ハマっていたオタク趣味は、時間の経過と共に別の事へと興味が移り変わってしまった。 そんなハマり症かつ飽き性な私にも10年以上飽きなか

          10年経っても飽きないモノ【エッセイ】

          眠れない夜には優しい言葉を【エッセイ】

          夕食後にYouTubeをラジオ代わりに聴いていたら、日中の疲れもありストンと寝落ちた。 ようやく起きたら0時前である。困ったことにすっかり目が冴えてしまった。 それにしても今日はヒトからイヤな言葉を投げかけられるシーンが多かった。心がずっとザワザワしたり、怒りが急に降ってきてコントロールが効かないのはそのせいだ。 イヤなことで心と思考がいっぱいになっているのならば、最近楽しかったことでも並べてみよう。 新しい万年筆を買った 友人と楽しくゲームをした エッセイがうまく

          眠れない夜には優しい言葉を【エッセイ】

          余とスマブラ【エッセイ】

          高校時代からの友人である宗純君に勧められたスマブラなるゲーム、重い腰を上げてようやくやる気になったのは一年くらい経った後のことだった。 正確に言えば、勧誘後すぐに宗純君のコーチングを受けたが、低いモチベーションと一向に成長しない姿に愛想を尽かされてしまった。 そのとき選んだネスというキャラター。 「大人も子供も、おねーさんも」使いやすい初心者向けと言い張る輩もいたが、その三例法に漏れた「はみ出し者」がたまたま手に取って自爆し、そのまま画面外の穏やかな日常へとフェードアウトし

          余とスマブラ【エッセイ】