![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/28019414/rectangle_large_type_2_8326bd8c3343eafc066761fa2891fd68.jpeg?width=1200)
短歌集/水無月 「降る日のこと」
「 うしろ 」
あまおとが ちかづいてくる 容赦なく
隠しきれない 嘘がつけない
「 あの花 」
かえりみち 右を曲がると あかむらさき
左に逸れる こころが揺れる
「 熱帯夜 」
しってたの ほんとはちがう 雨のよる
あの日はぼうっと うなされてたの
「 かき消す 」
ねえきいて わざとちいさく 声にする
振り向くと吉 傘の行方は
「 ひらいて、とじて 」
きみがいて あのまぶしさも つめたさも
知らずに済んだ 気づけなかった
「 帰り道 」
右の肩 濡らすあいつを ながめてた
乾いたままの おれが嫌いだ
「 ビニール傘 」
2万円 馬鹿じゃないのと 言い合った
きみのとなりは あの傘だった
「 ちいさなこと 」
あのひとは 喉まで上がる そっと飲む
わたしに傘を 持たせなかったわ
「 鍵 」
ゆく先を 閉ざされた部屋 6畳の
ここから出ない なにもいらない
「 台風コロッケ 」
コロッケが 食べたくなるんだ こんな日は
梅雨空に聴く じゃがいもを買う
「 低気圧 」
青白く ゆがむ眉間に 躊躇った
弱さにつけ込む ような気がして
「 足止め 」
虹がなに どうだっていい そんなもの
帰れなくなる 理由がほしい
「 恵みの 」
走れない 部長が告げる 頬を噛む
体育館には あのひとがいる
「 苦い 」
責め立てる ようで嫌いと 窓のそと
打ち付ける雨 睨むあの彼女(ひと)
「 ジューンブライド 」
しあわせが 降り固まるのと 教わった
そんな気がする 右足を出す
あまりにも雨がきらいで、梅雨がきたことに今年もうんざりして、そうだ短歌を詠んでみよう(そうだ京都へ行こうノリ)と思いました。
人生初の短歌なので何が何やらかも知れませんが、梅雨入りに寄せて。
いいなと思ったら応援しよう!
![左頬にほくろ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/26399892/profile_f1cf080fdbfeeb644b11a26582a287a6.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)