手を動かすことの快感に目覚める
あずま袋ってご存知ですか?エコバックとして活用している人もいるでしょうね。
風呂敷のような袋のようなあずま袋。
昔から日本ではものを包む文化がありました。江戸時代の庶民が西洋のかばんを真似しようとして、風呂敷や手ぬぐいを縫い合わせてカバン代わりにしたのが始まりのようです。
江戸の昔から庶民の知恵でつくられたことからあずま袋と名付けられたようです。庶民の知恵が詰まったあずま袋は現在、ちょっとした買い物や旅行、お弁当包みとして様々な場面で活躍してくれます。
あずま袋ワークショップを開催するにあたり、オーダーの布が間に合わないアクシデントが発生。練習用の布を調達して簡単にできるように布を寸法通りにカットして端ミシンをかけてお送りしました。
作りやすさを考えて、端ミシンをかけています↓
手縫いで参加してくれたので運針(うんしん)で2か所縫ってもらいました。
練習用とはいえ、状況を整えるために参加者全員が色違いの布で挑んでもらいました。
運針の効果
布は1:3であれば大きさは自由自在。布の切れっぱなしは三つ折りにして端ミシンをかけるか、三つ折りにして運針を。
お決まりの2か所を上、下、上、下と針を差し込んで今度は針を抜いての繰り返しの作業。
運針は手縫いの基本です。
ゆっくりゆっくりひと針ごとに縫い進めていくことで癒し効果や不安やストレスの軽減や認知症や記憶障害の予防など様々な効果が得られます。
針を指す集中と糸を抜く開放の連続で手の動きが心地よいリズムを刻んでくれます。瞑想や写経のように無心の状態を作り出してくれるので自分と向き合う大切なひと時になりますね。一人でもできるけど誰かと一緒に同じ時間を共有できると励みに繋がります。
苦手ってなんだ?
縫物(裁縫)は苦手なんです~!!
どんなきっかけで嫌だなぁって思ったのでしょう。もしもあなたが苦手だなぁって思うのはどんな部分からですか?
裁縫が苦手。
縫物が苦手。
ミシンが苦手。
針に糸を通すのが苦手。
たま結びをするのが苦手。
縫い目が荒くなるから苦手。
たま止めができないから苦手。
ミシンのセッティングが苦手。
苦手な部分を書き出してみてね。
そしてポイントは知ってる人と一緒にやってみるんです。
知らないことを知ることで苦手だったことを忘れてその作業に没頭しちゃう。無心になれちゃう。
実際に、苦手だと思っていた参加者の方が手縫いって面白いんですねって1か所縫っただけで楽しさに変っていました。
苦手だと思ってたのになんでこんなに楽しいの!!!ってどんどん手縫いを楽しんでくれました。
早く縫うことよりもひと針ひと針に気持ちを込めて縫うだけで精神が統一されて仕上がりがきれいになったり、簡単な作業の繰り返しでも達成感が味わえるのでもっと作りたくなるんです。
さくらがいっぱい
今回の練習用の布は北欧さくら柄。
日本らしさと北欧チックな雰囲気で春を楽しむ柄に。
2か所縫うだけで平面的な布をひっくり返して形を整えると立体的に早変わり。
使わないときはコンパクトにたたんでおけば場所をとりません。
入れたいものによって大きさを変えたり、スナップをつけたり持ち手の部分もアレンジが可能です。
作りやすさが楽しさを生み出す
縫いやすさが楽しみに変わる
苦手だと思っていた手縫いが楽しくなる
2か所縫うだけで簡単なのにかわいいあずま袋が完成しました。
手縫いの面白さ
糸の種類や太さ。
そして針の種類と用途。
裏と表と中表。
たま結びとたま止めの違いと糸の処理。
布を波のようにうならせながら針と糸が上に下に。
ひと針ごとに縫い合わされていく。
みんなと一緒にやることで励みになり様々な楽しみ方があふれ出す。
自分で作ったから大事に使いたくなる。
平らな布が立体化するのは、浴衣が急にドレスになってしまうほどの感動が味わえます。
手を動かすことの快感を味わう。
最後までお読みいただきありがとうございました。