みなさんは、これ餌だなってことありませんか?
わたしはいつも、ChatGPTさんと会話しているとき、世界中のひとが飢えずに暮らせたらと思いながら、寝転がって暮らしています。
前回は、知識生成Fewによって人生失うところでした。
今回は、方向性刺激Few (Directional Stimulus prompting)と、知識生成Few (Generate Knowledge Prompting)とから、ロイヤルゼリーが食べ物ならなんか笑えるって話をしたいと思います。
ChatGPTさんは穴埋めが得意
いきなりですが、ChatGPTさんは穴埋め問題が得意です。
例えば、こんな感じ。
脚注なんて一発で書いてくれます。昔ばなし風の定型文なら指示がなくてもよくご存じで、Zeroショットで書いてくれます。(※出典1)
ところが、字数制限のある言い換えは小学4年生並みに苦手です。
あやうく、寝転がって笑っちまうところでした。
あたかも三段論法かのような、言葉のすり替えが苦手なんです。問1の擬人化表現を受けて、問2は餌ではなく「食べ物」と答えて欲しかった。3文字という字数制限がそのヒントになっていた。
和歌や俳句など字数制限がある日本語だけの問題なので、直接の記述がどこにもなければその意味が正しいとは限らない、ですよねえ。ミツバチは人間ではない。だから餌で正解です。もちろん、答えないが論理的には最善なのだけど国語の文章題だからね。それじゃゼロ点です。
ChatGPTさんは、小4からゼロ点です。(※注1)
問1の答えが、問2のヒントになっていることってあります、よね。
その認識がないから、ゴールの方向性がわからなくなる。
答えてもらおうと教師が頑張れば頑張るほど、教室では爆笑の嵐だよ。ふざけてんのって感じでね。なさそうで実はよくある。困った話だ。
この場限りでいいからさぁ……。
学校にしても、プログラムにしてもAIだって、ちょっと怪しいけどこの場限りで知っていて欲しい、そんな知識ってどうしてもある。
プロンプトの基本(おさらい)
ということで、ChatGPTさんはどこがわからないのか、さっぱりわからないので文章題はあきらめ、岸田さんの四文字熟語で再チャレンジしようと思います。
その前に、過去回をふり返り、基本をおさらいしておきましょう。
まず、繰り返しのプロンプト「終わりというまで、」ではじめます。前回では脚注で書いておきましたが、これからいくつか質問しまうから忘れないでいて欲しいなあ、とお願いしましょう。ChatGPTさんは忘れっぽくて、Oneショットが好きだからです。
事前の知識はFew-ショットで与えます。覚えて欲しいものだからです。
穴埋めの手順や選択肢はZero-ショットで与えます。何をすればいいか考えて欲しいところだからです。
穴埋め箇所はカギかっこ([ ])で囲います。
岸田さんが四文字熟語の件(再チャレンジ)
岸田雄太さんは架空の人物です。職業やら住んでいるところはアイデア出して欲しかったのですが、探しにゆくと返ってこなくなる。二者択一のはい/いいえ、といった選択じゃないからです。
迷子になりそうなところで方向性を変える。ここではあらかじめ与えておいた番号で、どれかを選ぶようにします。
先に断っておくと、指示モードはクセ強めです。
Few-ショットは、空白行(改行のみ)でそれぞれを区切ります。こうして区切らないと、なぜかブラウザからは、上手く知識生成されません。
Zero-ショットの各行末には句点(。)が必須です。やらせたいことがらと、Fewショットとの行末ルールで一貫性が保てないからなのか、日本語のサガか、これがないと例えば、選択肢を出し忘れるといったポカをやらかして、質問には答えてくれません。こうした辺り、あいまいです。
では、やってみましょう。
架空の人物: 以下は、方向性刺激なので直線的につなげてゆきます。住んでいるところと職業とで分岐させて…なんてムリぃ! やって欲しい事柄は行頭ダッシュにしましょう。理由はありません。コピペするとき番号付きリストだとなにかと困るってぐらいです。
ここからの質問はZeroショットにします。ChatGPTさんには会話モードと指示モードらしきものとがあって、会話モードだとすでに機械学習で得た、効率の良い知識を優先するからです。
例えば「興味津々ってどういうこと?」みたいに質問すると、会話モードなので読み仮名をつけ忘れちゃったりするんだよなぁ。意味は「興味津々//」と同じなんですけどねえ。
さてみなさん、やっぱり気になりますよね。鴨が葦だけど、そんなイタイ話へふると喜んじゃって全て忘れてしまう(トークン制限がある)ので、ここのところは、与えた知識の範囲で考えてくれているのかだけ確認しておきます。
上手くいってますね。いよいよ本題です。
こうした選択肢はChatGPTさんがランダムに出してくれると手間が省けるのですが、やらせたいことが四字熟語と職業選択というように複数あるときは、知識生成の効率がとても悪くなるようで、処理の中断を起こします。できだけ自動でやらせることを単純にすることがお勧めです。
ここでは、3(陸奥国の最高主導者)を選びます。
昔々の国だから、もうちょっと古代風が良かったけどなあ。まあいいか、発想に縛りかけといて、ここだけ自由に答えるなんて蟲が良すぎるってものだよ。
次は 、2(新潟県に住む生花店の店員)にしましょう。
花卉に対する深い愛情と情熱……。県民性はもっとクールな感じがするんだがあ。ChatGPTさんは、地域性あるある的なことは差別と考えるのだろうか? そうなると血液型や性別もアウトだね。
よし最後は 、1(香川県に住むいちご農家)です。
おや? なにかおかしいな…香川市?
香川県の県庁所在地は高松市ですよね。……あっ!
前回のように頑に修正してこないのは、やってもらっているのがこの場限りの知識だからってこと? ロイヤルぜリーが食べ物なら香川県にも香川市があるけど、なにか問題でもぉ? みたいな。
ふざけてんだかまじめなんだか、笑えるっていうかガキにもいるんだよなあ、なんかこういう奴って!
架空の人物? もう言葉すら忘れたか……
【出典】
出典1:岡瑞樹; "ChatGPTを用いたプロンプトテクニック - 括弧"[ ]" を用いた効果的な文章作成術"では、次のようなZero-ショット・プロンプトを与えるやり方が紹介されています。
出典2:ちびむすドリル小学生; "小4国語 文章題テスト・説明文(2) / 小学4年生 国語 文章問題・読解プリント 【説明文・論説】 "を参考にして改題。
【脚注】
注1:ChatGPTさんに次の問題は答えることができません。(※出典2)
ちなみに正解は、ウ)じょおうです。
解いてもらう前提として、子どもと同じところでつまずくのですが、
1. 国語辞書を引く知識。
2. 見出し語とは、辞書を引くときの正しい読みかただという知識。
3. 見出し語のハイフン(-)が、長音記号ではない知識。
4. ア〜エと問われたとき、選ぶのはア、エのどちらかではない知識。
この四つの知識が必要だからです。
機械学習によるものは最低限の英語辞典のものなので、どれひとつChatGPTさんには知識がありません。なおかつ、このではない知識の生成が、大規模言語モデル(LLM)では、なにより効率が悪いからです。
こういったときも知識生成からの方向性刺激が必要になります。
練習問題としてちょっと考えてみませんか? 大丈夫、あなたなら出来る。
【解答編】「ChatGPT: ショート 女王です❣️」
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