レンズ沼あれこれ:ASAHI OPT Super Multi-Coated TAKUMAR 105mm F2.8
M42レンズ沼に足を踏み入れる人が必ずと言っていいほど一度は手にするレンズが、ASAHI PENTAXのスーパータクマーかもしれません。私が所有する105mm F2.8もM42沼のかなり早い時期に手に入れた記憶があります。レンズには「ASAHI OPT.co.,JAPAN Super Multi-Coated TAKUMAR」の刻印。正確にはペンタックスという社名ではなく、旭光学工業の製造で、70年代のレンズかと思われます。私よりも少し年下かな。独特のこってり系の色乗りと割に手に入れやすい価格が魅力です。
手に入れた当初はマイクロフォーサーズ機のPanasonic LUMIX GF1(2009年発売)に装着して使っていました。何しろM42ビギナーの頃ですから、「変わった写真が撮れる!」「リングを回せばコントロールできる!」というだけで新鮮に感じ、うれしかったのを覚えています。
ASAHI OPT Super Multi-Coated TAKUMAR 105mm F2.8
マウント:M42スクリューマウント
レンズ構成:4群5枚
絞り羽根:6枚
重さ(実測):281g
GF1では奥行きがなく、何やら証拠写真のようで面白みのない写真となってしまいがちだったのですが、スーパータクマーの105mmという画角はマイクロフォーサーズ機だと210mm相当。ぐっと立体感が増し、ファインダーを覗く楽しみも大きくなっていきます。ピント位置をどこにしようかとあれこれ考えるのも面白いところ。
ピント部分と穏やかなボケとのバランスがこのレンズのよさだと思います。
一方、コントラストがきついシチュエーションではフリンジが発生しますし、フレアは目立たないとはいえ強い光は不得意です。また、こってり系の色乗りなので、どうしても重たい印象の写りになりがち。このあたりは天候なども考えてチョイスしたほうがいいでしょうね。
あえて逆光で太陽を入れてみました。これはこれで味かと思ってもらえるかどうか。個人的には歓迎なのですが。
このレンズは特に希少価値があるわけではありませんし、スーパータクマーの中望遠では135mmなどもあります。現在手に入れるレンズとしてはそんなに魅力があるとは言えないでしょう。ですが、私にとっては初心を思い出させる手放し難い一本なんですね。
巡り合わせでたまたま手許にある…というのもオールドレンズならではの縁。押し入れを整理していて忘れていたものを発見するというパターンも、オールドレンズあるある?
なお、レンズに関する記述や評価はすべて、素人カメラマンの個人的な感想です。誤った情報や評価などがあれば、ただちに修正していきたいと思っています。その点はご容赦ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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