働き方が変わる今、何を考えれば良いのか
働き方が変わってきている。そんな言葉をよく耳にする。
今から10年20年前までは、世のお父さんは大黒柱として朝早くに出社し、残業して家族が寝静まった後に帰ってくる。
そんなことが当たり前だった。
しかし現代では、女性も結婚出産後も働くし、長時間労働も制限されるようなり、さらにこのコロナ禍でオフィスへ行くこと自体も”当たり前”ではなくなった。
今は、企業そして個人に「柔軟な働き方」が求められている。
何がどうが変わってきたのか
まずは「時間」の柔軟性である。
以前は会社で決められた時間に働くことが当然だった。
始業時間には必ず出社しなければならないし、お昼のチャイムがなればそこから1時間がお昼休憩となり、会社の終業時間にれば変えることが認められていた。
しかし現在では「フレックス勤務」と呼ばれるような自分で働く時間を選べるような制度を導入する企業が増えてきた。
例えば、始業時間を早めることで夕方には仕事を切り上げたり、
今日残業する代わりに別の日は業務時間を短くするなどが可能になる。
次に「場所」の柔軟性。
以前は会社へ毎日出勤することが求められていた。
たとえ営業で外出していても会社でしかできない業務を片付けるために一度会社へ戻ってから帰宅する人も多かっただろう。
現在ではノートパソコンの普及やテレワークに対応したシステムを構築することで、自宅でも外出先でもどこでも仕事ができるようになった。
特にこのコロナ禍でその流れは加速した。会社に出社できない状況に対応するために、急いでテレワーク環境を整えた会社も多かったと思う。
そして最後は、多様な「価値観」に対する柔軟性である。
昔は男性が総合職として働き、女性は家庭に入るか事務などの業務をするのが一般的だった。
しかし、現代は女性も総合職として働くようになったし、結婚出産を経ても働く人が増えた。共働きが増えることで家事育児を分担する男性も増えた。さらには人生100年時代の流れで60歳以上の雇用も増えていったり、外国人の雇用も増えた。
このように、今まで20~50代の男性が中心だった属性が、性別も、生活環境も、国籍も、時代もさまざまな人が共存することになったため、互いの価値観をすり合わせていくことが必要となった。
実際、変化に順応できているのか
時間・場所・価値観、それぞれに柔軟に対応した働き方が今求められている。
しかし、実際のところ本当にみんな対応できているのだろうか。
私が昔勤めていた会社では、「フレックス制度」が導入されいたが、フレックス制度の利用は”特別なこと”とされていた。
その企業では、決められた時間に出社し退社時間を迎えることがすでに慣習となっていたため、権利としては認められているが、利用しにくい雰囲気があった。
”雰囲気”
これが新しい働き方を妨げる要因の一つになっているケースはよくあるのではないだろうか。
働く場所に関しても同様である。
テレワークの環境が整っているのにも関わらず、会社に出社した方が良いという”雰囲気”があるせいで、特に必要性もないのに出社してしまうという人も多い。
今まで当たり前だった慣習を崩すことは容易ではない。
特にその慣習に慣れ親しんだ40代50代は変えることを拒みなくもなるだろう。
しかし、昔のやり方が通用していた時代は終わりを迎えている。
今変えなければ、現状維持ではなく明らかに組織が後退してしまうことになる。
雰囲気を作るのは人だが、変えられるのも人だと私は思う。
制度や環境を作ったからと言って、変わるものではない。
一人一人の意識が変えていく。
「そんなこと言ったって、私の組織はなかなか変わらない」
そう呟く人もいるだろう。
では、あなたはどうだろう。
新しい働き方を歓迎し推し進めるような”雰囲気”を作れているだろうか。
確かに、一人が全体を変えていくことは大変だ。
しかし、誰かが変わらないと変化は起きない。
明日からできること
”雰囲気”づくりは誰にでも始められる。
やってみたかったけど、なんとなく気が引けてできなかったことなら、堂々とやってみよう。
間違ったことはしていない。そう自分を信じて動いてみよう。
それが誰かが動き出す時の背中を押すかもしれない。
そして同じように動き出す人がいたら、いいねと褒め合おう。
もし咎めてくる人がいたら、自分の考えを伝えてみよう。
あなたの考えや行動が、新しい働き方を実現する一歩となり、
誰もが働きやすいと思える働き方が叶えられる世の中になりますように。
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