疫病退散願いアマビエ 萬楽堂が手作り 観賞用の飾りパンで登場
妖怪アマビエをモチーフにしたパンで話題になった石巻市立町の萬楽堂が、今度は飾りパン(観賞用)の製造・販売を始めた。パステルカラーのかわいらしいアマビエのほか干支の牛をほどこしたものもあり、縁起物として早くも売れ行き好調だ。【平井美智子】
新型コロナウイルスの感染が拡大しはじめた昨年春、疫病退散にご利益があると伝わるアマビエがブームになった。萬楽堂も「人々の不安や暗い気持ちを払しょくするきっかけになれば」とアマビエパンを製造。メロンパン生地やクリームを使ったオリジナルの菓子パンで、販売直後から評判になった。
中には「コロナに感染しないためのお守りとして食べないで飾っている」という人もいたことから、同店専務の高橋舞さんが、食用ではなく日持ちする飾りパンを考案。今月から予約販売している。
高橋専務と飾りパン。部屋に置けば明るい雰囲気に
飾りパンは直径17センチほど。当初はライ麦を材料にしていたが、着色しやすいコメ粉に変え、また、黒や茶の枠にはココアパウダー、アマビエのボディやバラには着色料を使用している。デコレーションケーキのようなバラが映えるアマビエだけのものと、干支の牛と一緒のものの2種類がある。1個1千円(税別)。
作るのはもっぱら高橋さん。生地作りから始め、各パーツをパズルのように組み合わせて形にして、パンを焼いた後の余熱が残る捨て窯に1晩寝かせて完成。手がかかるため1日10―20個と限られているが、「お得意さん回りのお土産用にほしい」「縁起物として玄関に先に飾りたい」など注文が相次いでいる。また、12―18日に福岡三越で開催された「全国縦断お土産まつり」にも出展され、人気を集めた。
高橋さんは「新型コロナは石巻でも感染が広がり、いつ終息するのか見通しが立たない状況。この飾りパンで、皆さんがひと時でも笑顔になり、温かい気持ちになれば」と願っていた。
予約は1週間前まで同店(0225-22-3348、午前中)へ。
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