見出し画像

3月11日に慰霊碑除幕 震災10年で石巻市建立 開園前の南浜祈念公園

 石巻市は9日、東日本大震災から10年になる3月11日に、石巻南浜津波復興祈念公園内で整備中の慰霊碑を除幕することを発表した。市内犠牲者の9割に当たる3600人余りの名を刻み、公園の開園(3月28日)に先立って献花できるようにする。また、震災の追悼式は今年、開成地区に完成した複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)で行うことも正式発表した。【熊谷利勝】

石巻市慰霊碑 イメージパース_ページ_1

市内全域の犠牲者を追悼する慰霊碑周辺のイメージ

 慰霊碑は旧門脇小学校近くの公園メイン入口西側、約1380平方メートルに整備している。黒御影石が主で、長さ34メートル、高さ約1メートル。芳名板を並べ、花止めも付ける。整備費は外構工事を含めて約7600万円、市の復興基金と復興交付金を活用した。

石巻市慰霊碑 南浜祈念公園 (1)

3月11日の除幕式に向けて工事が進められている

 すでに雄勝、牡鹿、北上地区で慰霊碑を整備しているが、これらを含めた市全体の犠牲者名を記すこととし、昨秋から親族の意向を調査。行方不明や震災関連死、市内で被災した市民以外の人も希望に応じて名を記した。対象とした4094人中、遺族と連絡が取れなかったり、辞退したりした分を除き3694人の名を刻銘。今後、希望があれば名を追加できるようにしてある。

石巻市慰霊碑 イメージパース_ページ_2

 除幕式は午前10時半からで、献花(同日のみ市で用意)は午後1時から4時半まで受け付け。12日以降も午前9時―午後4時に立ち入ることができる。

複合施設で追悼式

 石巻市追悼式は午後2時40分から、複合文化施設で行う。昨年は新型コロナウイルスの影響で献花のみとしたが、対策して開催する。

 国の追悼式の映像を流し、午後2時46分の発災時刻に黙とう。追悼合奏の後、亀山市長の式辞、遺族代表の言葉が読み上げられ、参列者が献花する。一般献花は午後5時まで受け付ける。

 複合文化施設の一般利用は4月からだが、市は復興の象徴とした同施設での追悼式開催を目指してきた。参列者にはマスク着用や手指消毒を求め、検温を実施。座席間隔を確保し、参列者数は最大収容の半分の600人に制限する。午後1時45分発で、石巻駅から送迎バスを運行する。

 同日は午前8時半―午後5時にビッグバン、雄勝総合支所仮設庁舎、遊楽館、桃生・北上各総合支所庁舎、牡鹿保健福祉センターにも祭壇を設置し、花を用意。防災行政無線でも発災時刻に合わせた黙とうを周知する。


現在、石巻Days(石巻日日新聞)では掲載記事を原則無料で公開しています。正確な情報が、新型コロナウイルス感染拡大への対応に役立ち、地域の皆さんが少しでも早く、日常生活を取り戻していくことを願っております。



最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。皆様から頂くサポートは、さらなる有益なコンテンツの作成に役立たせていきます。引き続き、石巻日日新聞社のコンテンツをお楽しみください。