スロージギング【実釣編①】 網地島沖でサワラ、サバ
【2019年8月21日掲載】
前回は「スロージギング」への理解を深めてもらうため、ジギングとは何か、どんな道具をそろえるべきかを中心に伝えた。今回はいよいよ実釣編。乗り込んだのは、牡鹿半島の桃浦港を拠点とする釣り船「海攻丸」。少人数出船が可能で周囲に気を使わず、初心者にもおすすめの船だ。【千葉拓人】
釣行を共にしたのは早坂悠真さん(23)=石巻市のぞみ野=。「ジギングは2年ぶり」というが、私はこの日が初めてのジギング。どんな大きさで、なんの魚が釣れるのだろうとワクワクが止まらない釣行となった。
午前3時に起き、それぞれ準備を済ませた私たちは日の出前で走る車も数えるほどの石巻バイパスを抜け、牧山トンネルをくぐって桃浦港を目指した。
食いが渋かったがダブルヒット
到着すると船頭が船内で待っていた。あいさつを済ませ、手早く竿などの道具類、クーラーボックスなどを船内に積み込んで午前5時に出船した。
最初に向かったのは桃浦港から約1時間の金華山周辺。しかし台風10号の余波がまだ残り、やや波が高く、うねりもあった。1時間ほどジグを落として探ってみたが、何の反応も得られなかった。
次に船首を向けた先は網地島の沖。底取りをして10メートルほど巻き上げると、「ズンッ」とジグをたたかれたような当たりが私の手に伝わった。
「キタッ」と声を出すと同時に早坂さんにも魚がかかり、ダブルヒット。釣れたのは私が65センチ、早坂さんが73センチのサワラ。鋭い歯があり、太糸も簡単にかみ切ってしまうほどの狂暴な魚だ。
1つのジグに2匹のサバが付いてきた
この日は台風後の底荒れで魚の数が少なく、活性もあまり高くない様子。それでも移動するごとにポツポツと魚がかかり、カナガシラや良型のサバが釣れてきた。
ここまでが出船から約4時間半が過ぎたころの話。この直後、私たちの想像をはるかに超える大物が姿を現した。その様子は、次回の「釣行編②」で紹介する。
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