わたしだけだろうか。
ときどき、不安に押しつぶされそうになることがある。
昔から変に想像力が豊かだったが、それ故に
いやにリアリティのある未来を予測してしまう時があるのだ。
それは日本で精神的に参っていた時にもそうだった。
人間誰しも弱っているとネガティブな思考に囚われる。
みんなわたしのことを呆れてるんじゃないか
離れていってしまうんじゃないか
悪口を言っているんじゃないか
そんな風にどんどん脳が緊張して縮まっていく。
そうすると人と関わるのも怖くなってくる。
心配して連絡をくれる人にもなんだか申し訳なくて
連絡が返せなくなってしまったりする。
でもそれがまた良くなくて。
連絡を取らないからまた心配事が増えて
自分をがんじがらめにしてしまうのだ。
ようやく殻に閉じこもっているわたしを
なんとか引っ張り出してくれた仲間。
そんな内の一人がこう言った。
「ひびきさん、不安という尻尾からは逃げることができないんだよ」
英語だったので全てを100%理解できたわけじゃなかったが、
どれだけ愛のある厳しい言葉だったか。
きっと誰しもが見たことがあると思う。
動物たちが自分のしっぽの存在を認識しておらず
ひたすらぐるぐる追いかけている姿を。
それは、側から見たらとても滑稽な様子なのだけど
みんなそうしてもがいているのだ。
でも、だけど。
どんなに不安や恐れから逃れようとしても、
逃げれば逃げるほど、尻尾は追いかけてくる。
ならばその尻尾は存在を認めてあげて向き合うしかない。
ちゃんと立ち止まって、見つめる。
そうすればそれはなんら怖い存在ではないことがわかるのだから。
心配事の9割は起こらない。悩むことを減らしていこう。
今日も今日とて、自分の尻尾を振り返ってみる。
その尻尾はどこか前より優しい存在な気がするのだ。
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