つまみという”クリエイティブ”をたのしむ。
突然ですが、わたしは金曜日がだいすきです。
華金という言葉がただただ好きなだけなのかもしれませんが、
週末。平日の終わり。という響きが、とにかくだいすき。
華金の夜はおうちで一杯(とは言わず数杯)飲みたいもので、
飲むためには相棒が、つまりつまみが必要になってくる。
つまみに丁寧におを付けて、「おつまみ」を考える時間がこれまたたまらないのです。
仕事を終えてヘトヘト。おなかもペコペコなまま電車に揺られながら
おつまみのレシピを考える。
インスタグラムのお料理上手な人たちのアカウントを見ては、
味の組み合わせ、食材の組み合わせ、お皿の相性を学ぶ。
うちにはない調味料だとか、高すぎる食材だとか、洗いにくい食器だとかで
インスタグラマーのようになることは諦めても、
だったらうちにあるもので工夫すれば近づけることはできるかもしれない、と
我が家にいるメンバーに想いを馳せながら考えてみる。
今日はなぜだか「ちくわ」が食べたい。
ちくわ つまみ と検索してみようとしてその指を止めた。
いやここは、自分でレシピを考えてみよう。
昨晩、鍋を作った残りの白菜を思い出す。
外側の大きな葉から使ったから、小さな柔らかい葉はまだ残っていた。
これまで巡った酒場で出会ってきたおいしい一皿の記憶を思い出して、
頭の中のレシピ本を一気にめくってみる。
マヨネーズ…鶏がらスープ…ごま油…
何かが足りない。
うーん…
はッ!七味唐辛子!
イマジネーションで組み立て、味の冒険に出ることを決めた。
ガソリンは、数日前に買ってあった大好きな銘柄のビール、500ml缶。
キッチンというコックピットに立った瞬間あけてしまおうと企む。
最寄りのコンビニで4本入りのちくわを無事にゲットして、速攻帰宅。
食べやすい大きさに白菜・ちくわをカットして、
フライパンを温める。
ここでごま油を切らしていたことが判明するミス発生。
仕方なく、サラダ油で対応する。
まずは白菜。
しんなりとなるまで炒める。そこにふわりと鶏がらスープの素をふりかけ、塩コショウを強めにかける。
ある程度透明になってきたので、こちらもカットしたちくわを投入。
練り物の香りがたってきたので、マヨを勢いよくビーム!
かけすぎたかと不安になるが、もう戻れない。
お気に入りのだし醤油をひとまわしして、皿に盛りつける。
1人暮らしを始めたときに買いそろえた、お気に入りターコイズブルーの楕円型の一枚を今日は選んでみた。
(これに盛り付ければなんとなく、だいたい映える。)
マヨネーズのこってりとした香りと、醤油の少し焦げたにおいが豊かに広がる。
最後に七味を振りかけてお化粧し、完成。
すでに飲み始めていた500ml缶のビールを
今度は冷凍庫で冷やした薄はりのグラスに注いで、
これで役者は揃った。
この時点での懸念は、マヨ。
やっぱりかけすぎただろうかと、不安は尽きないが…
いざ実食。
口に入れた瞬間、
ほどよいシャキシャキ感が残る白菜は甘みを増しトロっとしていて、
熱を通したことでプリっと食感に生まれ変わったちくわの風味が広がり、
食材にまとったたっぷりマヨはくどくなく、しっかりとコクがあり、まろやかに。
ピリッと効く七味は心地よく、
全体にだしや鶏がらのうまみが染みている。
これは、、、、
大成功ではないか!!!
実質100円で手に入れた大成功。
ビールがぐびぐびと進んでしまう。
胃も心も満たされていくのが分かる。
気が付いた時にはお皿は空っぽ、500ml缶も空っぽだった。
イマジネーションに掻き立てられた味の大冒険は、
うまい!という最高潮のゴールを迎えた。
おつまみって、おもしろい!
この余韻であと一本飲みたくなって、
わたしは新たな一缶を開けた。
大好きな曲だけを集めたプレイリストをBGMに
私の華金は始まったばかりだった。
とにもかくにも、
今週もおつかれさまでした!