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留学中に読む『武士道』に感動

もうすぐ桜の季節がやってくる。フィンランドにも桜はあるのでこじんまりと花見でもしたい。というのも、新渡戸稲造の『武士道』を読んでどうにも日本の桜をもう一度見直したいという思いに駆られているのである。

最近、日本文化に異様に魅かれる。自分の精通した文化を客観的に見ることで、その魅力を再発見することは、祖国を長い間離れる経験をした人に共通してあるだろう。異文化理解の中でも最も難しいのが宗教だが、無宗教と言われる日本人の道徳観、人生観を「武士道」という我が国固有の価値観としてまとめ上げたこの本は、世界各国で読まれてきた名著である。

フィンランド留学生活に於いて、宗教的な文化の違いを多く体験することで、自分と異なる人生観をたくさん見てきた。その中で、日本の長い封建制の歴史が作り上げた武士道の精神は、少なからず自分の価値観にも影響を与えていることに気がつかされた。それと同時に、日本人のアイデンティティを持ちながらも、異文化理解に基づいて、新しいグローバル化の時代へと進む決意をする。

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英語の原著は無料だが、日本文学からの引用も多いので、日本語訳も読むのがオススメ。


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