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要件を出すって(意外と)難しいのかも

IT系のプロジェクトでは、要件定義が不十分でプロジェクト後半で大炎上というのはよくある話です。SIerとしては、お客様に「ちゃんと要件出してください」と言いたいところなのですが、そもそもお客様にとって要件とは何なのかを理解するのは、意外と難しいのかもしれません。

最近お仕事をさせて頂いているお客様の中には、要件を求めると、
『画面のデザインやボタン押下時の挙動に関する情報』
を出してきてくれる方がいます。

とても助かるのですが、そのまま鵜呑みにして開発すると、後になって他にも開発しないといけない機能が見つかることがあります。

「その機能を追加する目的」や「その機能を追加することで解決するビジネス上の問題」を尋ねても、キョトンとされることがあります。
このように、お客様によっては要件と実現方法を区別出来ていないことがあります。

お客様から要件を頂いたら、遠回りのように感じるかもしれませんが、下記ステップで対応するのが吉です。

  1. お客様から提示いただいた要件が、「システムの実現方法」か、「ビジネス上の問題に対する解決方法」かを見極める

  2. 「システムの実現方法」が提示された場合、その実現方法で解決したい「ビジネス上の問題」を想像する

  3. 「ビジネス上の問題」を解決する方法として、お客様から提示された「システムの実現方法」が十分であるか検証する

  4. 想像した「ビジネス上の問題」が合っているか、資料を作成してお客様とすり合わせ

  5. #4が合っていれば、「システムの実現方法」の検証結果をやんわりとお客様に伝える

忙しいと、ついついお客様からの情報をそのまま受け取って設計・開発に入ってしまいますが、そこはグッと我慢して、ステップバックすることが大事ですね。


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