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ささげ

夫が、お赤飯をいただいてきた。明日はアトリエに行く。
お弁当に持って行こうか。
と会話しながら、自分にびっくり。
こどもの頃から、苦手なたべものの、筆頭だったからだ。

豆がそもそも、あまり得意でなかった。
とくに甘い系。あんこもの、おはぎ、うぐいす豆の煮たの。
あとは、甘くないけど、グリーンピース。それからお赤飯。
関東育ちのわたしにとって、お赤飯はささげで炊いたもの。
もさもさした感じと、独特の匂いがだめだった。

誰でも、苦手だったものが、おとなになったら、不思議とOKになった、ということがあるのではないだろうか。
たぶん、こどものほうが感覚が繊細なんじゃないかと思う。味覚や嗅覚が、もっと鮮明に感じられていた気がするのだ。

で。そのささげは、じつは毎年育てている。苦手(なはず)なんですけどね、いまでも。
さやを食べるのだ。
まだ、豆がしっかり実ってこないうちの、若いさやは炒めると、ぱりっとして、おいしい。サラダもいける。

アフリカ原産だからか、暑さに強くて、きびしい残暑下でもりもり育つ。
しろうと農業でも失敗しないのもいい。
絹さやは失敗しがちだけれど、ささげは今まで採れなかったことがない。

トマトと胡瓜が終わり、野菜の種類が少なくなって来る頃が、最盛期。
数日サボると、さやがぶくぶくにふくらむ。そうなると、さやは食べられない。
ああ。がっかり。

お赤飯、おいしいね。
夫にいいながら、年を取るにつれ、どこかが鈍感になっていってるのかも、とちょっとさみしくなる。


アトリエでお昼ご飯。お赤飯、ささげとさつまいものきんぴら、卵焼き。

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