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アニメ昔話でも紹介された澤蔵司稲荷。

なかなか初見では、どう呼んでいいのか分からない名前のお稲荷さん。

澤蔵司稲荷。

たくぞうすいなり、と読みます。


目黄不動で修行されたとブログで書いておられたのが

東京小石川の慈眼院の住職さんだった。

小石川ならぼくの指導室から歩いて行ける。

その慈眼院の境内にあるお稲荷さんが澤蔵司稲荷。


※慈眼院


※本堂の右手に降りていきます。


小さいんだけどとっても雰囲気のある空間。

珍しいことに由緒がアニメ昔ばなしにも取り上げられている。


※澤蔵司稲荷


お寺の境内のお稲荷さんなので柏手は打ちません。

じゃあ、般若心経を唱える?

と思ったけれど周囲を蚊に囲まれていたので唱えずに

ササっとお暇してしまいました。


蚊がいない冬か

蚊よけ持参での参拝がお勧めです。


昔話にも描かれているムクノキは慈眼院の前の坂を少し上がったところに

今も現存しています。



さらに坂を上っていくと間もなく傳通院があります。

傳通院は浄土宗の江戸の根本道場としての役割を担っていたお寺。

将軍家の墓所がある芝の増上寺も浄土宗。

もともとは徳川家康が信捧していてお母さんの菩提寺と定めたのが傳通院。



澤蔵司稲荷は当時は傳通院の敷地内だった。

傳通院鎮守のお稲荷さん。


1618年4月7日

傳通院の学寮主・極山和尚の夢に澤蔵司という僧侶が現れた。

「某は澤蔵司というものなるが、浄土の修学大望なるが故に明日当寺に来る」

と伝えてきて忽然と消えたんだそう。

同じ夢を傳通院の住職の廓山上人も見ていた。

そして傳通院に現れたのが澤蔵司でした。

その逸話が昔話としてアニメになっています。




1620年5月7日

澤蔵司はふたたび廓山上人と極山和尚の夢枕に現れます。

「そもそも余は太田道灌公が千代田城内に勧請せる稲荷大明神なるが、浄土の法味を受け多年の大望ここに達せり。今より元の神に帰りて長く当山を守護して法澤の荷恩に報い長く有縁の衆生を救い、諸願必ず満足せしめん。速く一社を建立して稲荷大明神を祀るべし。」


人間の姿に化けて澤蔵司として修行していたときに好んで食べていた蕎麦。

澤蔵司が稲荷として祀られたときから

以来400年、現在に至るまでその日の初茹でのお蕎麦が朱塗りの箱に収められて毎日奉納されているそうです。

アニメでも登場している蕎麦屋は現存しています。

稲荷蕎麦萬盛。

こんど訪ねてみようと思います。



※慈眼院の住職さんのブログ


※稲荷蕎麦萬盛


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