だがしやの日々。
えいや!っと始めただがしやも、もうすぐ2年が経とうとしています。
石巻に来てからは、4年が経ちました。
子どものころから、じぶんが欲しかった場所、存在をつくるために何をしたらいいのか考えていて、大学4年になったころ、駄菓子屋がちょうどいいと思いついた。
子どもたちが自分の力で、自分の意志で、いつでも来れる場所。何かあったときも何もないときもいつでもふらっと寄って話ができる近くも遠くもないひと。そして、じぶんのせかいを少しずつひろげていける、じぶんの可能性にわくわくできるそんな時間。
これがあれば、毎日ハッピーに生きられると考えた。というか、ずっとほしいと思っていたし、同じ思いをしてるかもしれない子どもたちに、あるよ!おいでよ!って言いたかった。
いろんな経験を積んで、地元で駄菓子屋という手法を使って始めようと、石巻に修行に来たけど、どうやら石巻だとすぐできちゃいそうで、できるならとりあえずやってみようと思って始めた。
ちょうど同じ時期に、元々関わっていた団体の遊び場が撤退することに決まり、子どもたちが嘆いていたこともあり、また行く場所がなくなってしまうのをなんとかしたい、せっかく出会ったこの人たちと今後も関わり続けたいと思って、2年間関わってきた団体と同じ地区で駄菓子屋をやることにした。
始めて見ると、遊び場時代から関わっている子どもたちからは「社長になったのか!」「ほんとうにやると思わなかった。意外とやるな!」とお褒めの言葉をいただいた。
地域のかたも孫が遊びに来るからと買いに来てくれたりした。
毎週土曜日にやろうと決めて、始めたけど、他の仕事と掛け持ちしてたら調整難しいし、経済面は苦しくなる一方で、疲れた。
それから、仕事を絞って安定収入を得て経済面をどうにかして、月に2回、早帰りの月曜にやることにした。
隔週だと、いつやってるかわかんないと子どもたちや地域の方々に言われつつ、とりあえずやれる日だけチラシを書いて貼っておく日々。
1つに絞った仕事と被って、なかなか月2回もできない月も続いた。
無責任なことしてるなあと思って、今年度からは毎週月曜に開店することにした。右往左往の日々。
だがしやでは子ども店長がいて、いつも宣伝やレジや品出し、片付けまでやってくれている。その子も、この4月からは中学生。部活で忙しくなるからもうなかなか来れないと寂しそうに話してくれた。店長を他の子に引き継ぎたいけど、だれがいいかな?なんてことまで言ってくれた。
じゃあ、店長認定試験をつくろう!と、店長に必要な仕事と要素を洗い出し、リスト化した。(商品の値段を9割覚えている、勝手に割引しない、おかしを盗らない、お金の計算ができる、片付けは丁寧にする、開店日を友だちに宣伝するなどなど 笑)
いつも来ている常連の兄弟は、次は自分が店長になる!とはりきっている。
勢いで始めたこのお店だけど、子どもたちの日常に取り込まれているんだなと思って、嬉しいとおもった。
先日、開店と同時に、高校生の女の子が一人で来店。知らない子が、しかも中学生以上が1人でやってきたのは初めてで、「なんでここのこと知ったの?」と聞くと、「前を通るたびに、チラシを見ていて気になっていて、行ってみたいと思っていた」と話してくれた。
入口にただ貼ってあるチラシを見てくれている人がいることに驚いた。
高校を卒業して、専門学生になるんだと楽しそうに自分のことを話してくれた女の子。
もっとちゃんとやりたいなあ。しっかりやらなきゃなあ。と気持ち新たにさせてくれたのでした。
春、新しい季節。いろいろな環境も変わっていく中で、一緒にいる子どもたちや自分、みんなの気持ちがどう変わっていくのか、なにができるのか、楽しみです。
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