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田舎のお年寄り事情
今日はおじいちゃんの家に、firestickを設定しにいってきた。おじいちゃんは、おばあちゃんがなくなってから外へ出掛ける回数も少なくなり、毎日テレビで時間をつぶしている。散歩や買い物にでも行ったら?というけれど、めんどくさいらしい。元々目も悪くて運転免許も持ってないし前に自転車で転けてケガをしたので億劫になっているのだ。
毎日つまらないワイドショーをみてるのであんまりよくないと思っていたら、観たいドラマがあるけど再放送してくれないと嘆いていたので、firestickを買ってAmazonプライムが観れるようにすることにした。
一緒に念願のドラマをみて、家に帰り、いつもは行かない近所の郵便局に振り込みに行ったら、おばあちゃんが後ろに待っていた。
早く代わろうと思って、そそくさと去ろうとしたら、すみませんと声をかけられた。
どうしたんだろう?忘れ物?
と思っていたら、払込書で支払いをしたいがATMでできるか教えて欲しいとのこと。
私いつもコンビニでやるからわからんぞ、、と思いつつ、みてみたが、わからない。
局ももう閉まっていたので、そこには私とおばあちゃんのみ。近くにコンビニがあるような場所でもない。
スマホで調べてやってみると、できた!
おばあさんもとても喜んでいて、話を聞くと、おばあさんは86歳で最近引っ越してきたばかりで一人暮らしをしているとのこと。
支払いをしたいが、移動手段はなく、郵便局があることを思い出して歩いてきたが、思っていたよりも遠く30分近く歩いてきたが、やり方がわからずどうしようかと思っていたそう。駅に大きい郵便局があるがそこまで歩かないといけないのかなども考えていたところだったそう。
ちなみに、駅まではそこからさらに歩いて30分ほど。おばあちゃんだったらもっとかかると思う、、
そんな話を聞いたもんだから、急いでいる用もないし、お家までお送りしましょうか?と聞いてみた。怪しいやつだと思われるかなーと思ったけど、喜んでくれた。
近くに兄弟も住んでいるが、歩いていくにも時間はかかるし免許証も80歳で返したんだとのこと。
自分が運転しているときは、よく座り込んでいるお年寄りに話しかけて送ってあげたりしてたんだそう。自分がその立場になったらなかなか助けてくれる人はいないから、嬉しいと話してくれた。
思えば、前にも仕事に行く前に大きい買い物袋を持って座り込んでいるおばあさんの荷物をもってあげたことがある。その人も、自分が若いときはお年寄りに同じことをしていたが、自分がいざ歳を取ったらしてくれる人はいないんだ。と、同じことを言っていた。
そのときも、いつもはしないのに、たまたま早めに家を出て歩いて仕事に向かっていた。
きっと、誰かにやったことは返ってくるんだ。私だっていつも声をかけているわけではない。私は、その人たちがやって来たことがあったから、引き寄せられたんだと思う。
そう思うと、なんかすごく納得いった。だって私ほんとにいつもはしてないもん。(しろよ)
それにしても、やっぱり田舎にはコミュニティバスが必要だ。
私のおじいちゃんもひとりで移動する手段がなくて買い物に行くにも病院に行くにもいつも困っている。
家の人たちは普段仕事をしていて忙しい人もおおいから、家族に頼りづらい方もたくさんいると思う。
だから、お年寄りになっても運転免許は手離せない。
お年寄りに危ないから免許返上してと言うなら、コミュニティバスとかなにか仕組みを整えないとなかなか難しい。
高校生のとき、自転車で青信号の交差点を渡っているとき、左折の車が突っ込んできて事故したことがある。運転手は杖がないと歩けないようなおじいちゃんだった。こんなおじいちゃんが運転してんの?!と驚いたのを覚えている。
あのおじいちゃんも、免許返上したら生活出来なかったのだろうか。
田舎のバスは、本数もバス停も少なければ、運賃は高い。ちょっとした距離でも安心して使える移動手段がやっぱり大事だし、もしくは訪問型の御用聞きが必要。
ヤクルトさんやスーパーの移動販売の人たちの有り難さを改めて実感したのでした。
ちょうど無職だし、移動支援事業でも始めようかなー。
ATMでの払込書の使い方もわかったし、色々考えることもできて、有難い出来事でした。