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木の実と葉【詩/シロクマ文芸部】
【木の実と葉っぱ】
木の実も葉っぱもみんな
いつかこぼれてゆきます
木の実も葉っぱもいつか
どこかにこぼれてゆきます
形をかえてひとつにしてくれる
やわらかくゆたかな土のにおい
形がなくなって溶けて
浮かび上がってくるものを
ぜんぶうけとめてくれる空
かなしくても
なにひとつ
とりこぼさないし
きっとどこかで
ひとつにしてくれる
何かにしてくれる
きっときっときっと
巡り巡って
くり返さ
【くら詩note】太陽しか見えない日
【太陽しか見えない日 】
私にはあなたが見えた
太陽で何もかも見えない日
街の片隅でひっそりと臨んだ
消えそうで消えない
今日の朝の三日月を
まぶしすぎて見失ってしまう
うつむくだけで
光の影になってしまう
いい子になるつもりなんてない
ただ誰かの笑顔が見たかっただけ
明るいことがすべてだと
勘違いしている真昼の世界から
どうぞ連れ出して
太陽しか見えない日に
どうかしている私に
夏の雲 (詩/シロクマ文芸部)
【夏の雲】
仕事の出先で
真昼のバスを待っていました
高層ビルとビルの間に見える
長四角の空をみていました
端から端を探しても
どこにも夏の雲は見えません
見えるのは
嘘なのか本当なのかわからない
雲一つない空がみえるだけ
今にも高層ビルの影の中に
吸い込まれてしまいそうな空
思わず心細くなって
思い出してしまうです
夏休み
田舎のおじいちゃんに
手を引いて
連れて行ってもらった日のこと
風鈴と(エッセイ / シロクマ文芸部)
暑いというよりは、熱いという漢字の方がハマるよね?今年の夏は。
そんなことを考えて、夕暮れの道を歩いていると、目の前に濡れた道が。
暑さが暑さですから、道は濡れているけれど、熱気でちょっとしたサウナのようでした。
ここの付近だけ雨が降ったのか?一瞬、そのように思ったけれど、よく考えてみたら、ここは高齢の女性の方がおひとりで住まわれている家の軒先でした。丁寧に育てられた植木の数々。おそらく、水やり
朝からかき氷(創作/シロクマ文芸部)
「かき氷を食べに行きたい!!」
社内の昼休みにみるSNS。そこには映えるおしゃれなかき氷の数々。
カラフルでPOPなかき氷もあれば、抹茶にあんこという純日本風のものまで。店内の様子も実にバラエティーにとんでいて、目が離せない。
かき氷といえば、私が子供の頃、ばあちゃんが「特別だよ」って、高い戸棚の上から降ろしてみせてくれた、手動のかき氷器が衝撃的だった。
「え?!もしかして、近所の店にある小