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読書記録 ここで唐揚げ弁当を食べないでください 小原晩

だいたいの本の最後には著者の経歴みたいなのが書いてあることが多い中、この本の最後には『ごあいさつの代わりに、好きなものを並べます。風、湯船、散歩、ひらけた景色、お笑い、太陽の塔、食べたり飲んだり。』と書かれていた。等身大のまるで友達みたいな本だった。知らない女性の知らないエピソードが詰まったこのエッセイに、これほど親しみを感じることができることに、小原さんの感性と表現の豊かさ、それから言葉の奇跡みたいなものを感じる。
この本の中の世界は、僕が今生きている世界でもあるということに救われる。ありふれた日々と過ごした過去の中に、間違いなくこの本に似たきらめきが存在している。
今日からこの本は親友になると思った。

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