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ストレンジャー・シングスの魅力を言語化したい

正義とはいったい何なのだろうか。この問いは僕の永遠のテーマであるのは今も昔も変わらない。でも、このストレンジャーシングスという作品に出会って、正義という難しい議題よりも、友達や家族、恋人といった大切な人たちのために自分を犠牲にできることこそが、身近な正義であり、愛なのだとそう思うことができた。そんな大切なことを気付かさせてくれたこのストレンジャーシングスという作品の魅力を是非とも言語化したい。

ストレンジャー・シングスとは

ストレンジャー・シングスとは2016年、ダファー兄弟によって制作され、Netflixで配信が開始された、SFホラーテレビドラマシリーズである。

そうNetflixに加入しないと見れない作品であるため、我々日本人は知らない人が多い。しかし、全世界で社会現象を巻き起こした本作は数々の賞を受賞しており、いまやNetflixの大看板を背負う作品となった。

あらすじ

少年の失踪事件や超常パワーを持つ謎の少女の出現など、次々に起こる不可解な事件が、インディアナ州の小さな町ホーキンスに潜む驚愕の秘密を暴いていく。
Netflix公式ホームページ

ストレンジャー・シングスの魅力


それぞれのストーリーが重なり合って壮大な結末へ

なんといっても、単純に脚本が面白い。ストレンジャーシングスのストーリーの特徴は、1つのエピソードに軸となるストーリーが複数あり、最終的にそれらのストーリーが重なり合って、共通の敵へと対峙していく。これらが重なり合っていく、興奮とワクワク感はこの作品でしか味わえない。


ミステリー要素満載、伏線だらけのストーリー

この作品はSFホラーと分類されているが、ミステリー要素が満載である。メインキャラクターである、子どもたちの推理の掛け合いや、伏線が回収されていく様は、観ていて興奮が止まらない。この子どもたちの掛け合いは、すごく子供っぽく、かつオタク口調なのだが、それがまさに現実世界で起きていく感じがとても面白い。


愛すべきキャラクターたち

なんといってもこの作品ほど、キャラクターたちの魅せ方が上手い作品はないだろう。配信開始当初、名のある俳優はウィノナ・ライダーしかいなかった。それが、終わってみれば、この作品に出演したキャストたちはみな一気にスターダムにのし上がった。

なかでも、ストーリーのメインキャラクターである子どもたち、マイク、ダスティン、ルーカス、ウィルらの息の合った掛け合いは見事としか言いようがない。そして、超能力を操る少女イレブン。彼女のワンショットの画力は凄まじいものがある。

そしてファンが多いキャラクターといえば、スティーブだろう。シーズン1で嫌なやつだった彼はシーズンを重ねるごとにファンを増やしていく。きっと誰もがどんどん彼が好きになっていくだろう。作品の中でどんどん成長していくスティーブにこれからも目が離せない。

個人的には、マイク、ダスティン、ロビン(シーズン3から)の話し方が魅力的すぎる。まるで映画スターになるために生まれてきたかのような話し方だ。彼らの映画映えする話し方にも是非注目して頂きたい。

他にもジムホッパーなどの愛すべきキャラクター達が数多い、そしてシーズン2や3からメインキャラクターとして参戦していくマックスやロビン、マレーなどの登場人物が数多いのも面白いところだ。推しのキャラクターが生まれてしまうのもごく自然な現象だろう。


敵は裏側の世界と巨大な陰謀

裏側の世界。Up Side Down。この裏側の世界というのが、本作品の敵となってくる。僕らが、生きている現実世界には裏側の世界があり、そこには地理的な場所は同じような設定であるが、暗くて、寒くて、怪物がいる。その怪物が本作品の敵であり、この裏側の世界の正体を明らかにしていくのが、この物語の軸である。僕もなんどもこの世界には裏側があると思ったことがある。もしかしたら、いつか裏側の世界から怪物がやってくるのかもしれない。
そして、この裏側の世界に関与しているのが、ホーキンス研究所だ。巨大な陰謀が敵であるというのも王道であるが、作品を重厚化している1つの要因だ。みんなも巨大な陰謀好きでしょ?


心躍るサウンドトラック

設定が1980年代のアメリカということもあって、挿入歌として、80年代の洋楽ポップスが流れる場面が数多い。あいにく筆者は96年生まれなので、懐かしいという興奮は生まれないのだが、それでもこの曲いいなと感じることは多い。80年代青春世代の人たちはきっともっと興奮するのではないのだろうか。

しかし、僕が心を躍らせるのはサウンドトラックだ。場面場面で流れるサウンドトラックが絶妙に映像とマッチしていて、心を躍らせる。ストーリーの展開したときや、推理が的中した場面のサントラはワクワク心を鷲掴みにする。是非ともサントラにも注聴して頂きたい。 


電球が語る

本作では何度も電球の点滅が出てくる。この電球の点滅は裏側の世界からの信号のシンボルであるのだが、この電球を使った演出がとても綺麗だったり、ときにドキッとさせたりと、場面によって色んな表情をみせる。ストレンジャーシングスの象徴とも言えるこの電球や照明器具の演出も本作の魅力の1つだろう。


友達とは、家族とは、正義とは

ストレンジャーシングスの登場人物達が、裏側の世界に立ち向かう理由はただ1つ、友達のため、家族のため、恋人のためだ。大切な人のために真っ直ぐに自分を犠牲にして、フルパワーで立ち向かっていく姿は、胸打たれる。正義とはずっと難しくて大きな大義のあるものだと考え込んでいたが、この作品を見て、もっとシンプルで、大切なもの守るための行動こそが、身近で、しっかりとした正義なのかもしれないと思った。こんな単純なことであるが、自分にとっては大きな気づきを与えてくれたのはこの作品であり、俳優陣の凄まじい演技なのだろう。この作品に出会えたことに本当に感謝したい。


シーズン4はストレンジャー・シングスの佳境、最高の面白さ


と今まで、ストレンジャーシングスの作品の魅力を言語化したいという欲求のもと、記事を書いてきたが、実際にこの作品を見て頂き、是非ストレンジャーシングスの世界に入り込んで欲しい。

そしてつい先日、ストレンジャー・シングスシーズン4の配信が開始された。期待を裏切ることなく、面白かった。特にエピソード親愛なるビリーでは友達のために必死で戦う姿を見て涙が止まらなかった。7月1日には、シーズン4のvol2が配信される。

僕はなにもNetflixやストレンジャーシングスの回し者でも何でもない。ただ大好きなこの作品を言語化したかった。この記事で、誰か1人でもストレンジャーシングスを観てくれたら光栄に思う。



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