クラスメイトから学んだこと②
身につけたい が、
多くの留学生に囲まれて過ごした、2年間の大学院で改めて、思い知らされたのは、
日本語って難しい ということです。
母国語なので当たり前のように使っていますが、留学生の意見を聞いてみても、ややこしいことがたくさんあります。
留学生たちからよく質問されたのは、 漢字の読み方。音読みと訓読み。 漢字の本家、中国出身の学生でも、よく頭を抱えていました。
「”上” って漢字は うえ、うわ、かみ、あがる、じょう、のぼる、とか たくさん読み方があるでしょ?本を読んでいても、読み方がわからなくて、先に進めないんだよね。」
など。
ほとんどの留学生が、日本で就職するために 日本語能力試験、特に「N1」を取得しようと勉強していました。
何度か、「ここ教えて!」と質問されましたが、この教本が、結構難しいんです。 日本人でも、それほど使わない言葉や言い回しが出てきます。冷や汗をかきながら、何度も文章を読み返し、一緒に答えを確認したり。
彼ら、彼女らと話したり、何か質問されると、 この説明で伝わるのか?自分の日本語の能力ってどうなの?とも考えさせられました。
ちょっと心配になって、日本語検定3級を勉強して受験してみたくらいです。
(無事、3級は受かりました)
どこが苦手なのか?
提出前の論文のチェック、 プレゼン前の原稿確認、などを何度か頼まれたことがあります。
これは、本当に大変でした(笑)
まず、論文のテーマは全員違います。
自分の知らない分野、専門外のことも多く、 論文で何を書きたいのか?何が言いたいのか。 そして、専門用語やデータに間違いはないか。 文章構成は? "てにをは"は、あっているのか? 論文発表の時に教授陣から、どんな質問をされそうか?それにどう答えるか?
などなど。
(指導教授は各々担当してくださいますが、ざっくばらんに話せる学生同士での協力体制は不可欠!でした。)
ただ、 一番、難しいのは、相手がどのくらい日本語を 理解していて、どこが苦手なのか?を知ること。
それを知ったうえで、アドバイスをしないと 全然見当違いのことを教えてしまうことがあるから、です。
さすがにこれは、プロの日本語教師ではないので、大変でした。(*_*)
が、これは今になってみれば、なかなか出来ない貴重な経験です。
読む、書く、話す 何が得意で、不得意なのかを知り、相手のペースに合わせて、分かりやすい 言葉を探しながら、対話する。 人として基本的なことですが、実体験したことで以前より人の話を意識して聴くようになったり、人に対して優しくなった⁈ かもしれません。
また、このどこがわからないのか?を意識することで、何からどう教えたらよいかが整理できるので、これは様々な分野、事柄で活かせるのでは?と。
日本人である、というアイデンティティを深く 認識し、自分の使う言葉や、日本語の持つ特有の美しさなどを再確認、学びなおせたことはよかったこと、の一つです。
Aya Horiguchi
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