『天使なんかじゃない』
友達と少女漫画の読書感想文書いて遊んでます。そのいち。
今回、少女漫画を単なるコンテンツ以上に楽しもうとして読んだ初めての作品なので、ちょっと抽象的な感想になってしまってます!!
拝読したもの!
友達の記事
あらすじ
主人公の冴島翠ちゃんが私立聖学園高等学校の生徒会役員に選出されたところから物語は始まり、想い人で生徒会長の須藤晃、他の生徒会メンバーや学友、中学時代の友人、その他自分たちを取り巻く人間関係を通じて成長する話。
と、解釈してます!
王道ってなんだ?
記念すべき王道少女漫画の初読み!
と、思っておりましたが、果たして『天使なんかじゃない』は王道なのだろうか?
たしかに、わたしが勝手に想像する王道少女漫画は
「学生で、好きな人がいて、恋を成就させるために奮闘して、甘い日々を過ごして、最後はキスか結婚でハッピーエンド」
みたいなイメージがあって、この作品はなんとなくそれに近い気もするのですが…なんだろー…設定以上の大前提「ときめく為の作品」だと思っていたのかも。
でも、この『天使なんかじゃない』は恋物語というより「大人になるための試練」って感じで、あまりときめきは感じなかった。
ただ、ときめかないのは全く悪いことじゃなくて!!!
きゅんする暇がないくらい、いろんなイベントがあって面白いんですよ!
「感情」ってこんなに解像度高く表現できるの!?
という驚きが全体通しての感想です。
主人公の翠は、周りから「天使」と言われるほど明るくて朗らかな女の子なんだけど、読みはじめは、正直…いい子すぎて共感できるか不安だった。
でも読み進めてみると、翠だけでなく他のキャラクターも感情の解像度がめちゃくちゃ高く表現されてて、理解や共感がすんなりできる。
これ、特に好きな翠のセリフなんですけど、短いセリフなのに、翠の心の向きみたいなものが本当に綺麗に端的に表現されてるなと…
顔の見えない恋のライバルにやきもきする中で、いま自分がやれること、やるべきことを精一杯やる。っていうよくある展開ではあるんだけど。
翠は、基本的に誰かと競うというより自分が頑張るって考え方のストイックさをもっていて、だからこそ「知らない相手」っていうぼんやりとした存在をライバル的に表現してるのがものすごくしっくりきてうるっときちゃった。
あと、ぼんやりとしたものに立ち向かえるのも、心が強い人の特徴って感じがして、とても解釈一致…よい。
物語すべてが、
それぞれのキャラクターがもつ大切な思い出
少年ジャンプとか読んでるから蒸発した伏線に慣れすぎてるのかもしれないけど…!
読み手的にはさらりと流してしまう出来事や表現が、あとからしっかり伏線になってることが多くて…この作品は全てのキャラクターにちゃんと五感と心があるって感じがめっちゃした。
そういう細やかな表現が、キャラクターを鮮やかに表現してるんだと思う。
いっちゃん衝撃だったのが。
翠と晃の交際は、「好きです」みたいな言葉がない状態で始まるんだけど、読み手としては「言葉がなくてもながれで始まる恋愛ってあるよね」とか「表現されてないだけで言葉は交わされてるのかな?」って勝手に補完しちゃう部分もあると思うの。実際、その後普通に恋人みたいな感じで話は進むし。
でも、さんざん恋人物語が進んだところで「晃の彼女ぶってるけど付き合ってるとかはっきり言われた訳じゃないんだ」的なことを翠が言うんですよ…
いや確かにね!高校生の翠にとって告白なしで始まった恋人関係って不安要素だよね!?
作中で表現されていることに無駄なことなんてないし、その物語の中で生きるキャラクターにとってはすべてリアルな出来事なんだなとまじで実感した。
まとまらないまとめ…
本当はもうちょっと具体的な全体の感想も言いたかったんだけど、こんなに少女漫画に向き合ったの初めてで処理しきれなかった…!
まだまだ少女漫画の本質的なところもまだつかめてないので、もっといっぱい読んでもっともっと少女漫画楽しめるようになるぞー!
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