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朝鮮語ド素人によるハングル学習のススメ

日本のお隣・朝鮮半島にて使われている言語で、韓国では韓国語、北朝鮮では朝鮮語と呼ばれています。※

朝鮮語の勉強をある程度経てからの状態でなく、文法もわからない、辛うじて文字の発音ができるというド素人のレベルの視点から感じられた、ハングルを学ぶメリットについて布教したいと思います。

あえてこのレベルから見える世界を伝えることで、少ない勉強量に対するクオリティ・オブ・ライフ上昇の時間対効果の良さを伝えたいと思っています。

※もともと韓国と北朝鮮の国民は同じ民族であり、訛りが少しある程度で使っている言語は同じ、意思疎通も問題なく可能です。ただし言語の呼び方が違うため、ここでは朝鮮半島の言語として敢えて”朝鮮語”と記しています。


■なぜ朝鮮文字を学ぶに至ったか

一度挫折していた過去

実は7年ほど前に一度朝鮮語を勉強しようと思ってハングルの勉強をしていましたが、当時はこの言語の勉強を続けるモチベーションが特になく、連音化など不規則な読み方をするケースにやられて挫折したことがありました。

↑日本語を巧みに操る韓国語ネイティブ、セモニキのツイート。日本語で言うと「洗濯機」を「せんたっき」と発音するようなもので、ネイティブに説明が難しく規則がわからないもの。

ただ、当時少し勉強しただけ(3,4時間ほど発音対応表を眺めて記号の発音を覚え、さらに3時間ほど発音の例外を勉強して挫折)でも、ただの記号に見えたものが文字として認識できるようになり、間違いだらけでもなんとなく発音できるようなレベルになっていました。
不規則な読み方で当時は挫折したものの、「ハングルは簡単」と俗に言われています。母音と子音を表す記号を組み合わせる形で、想像していたより文字としての仕組みがシステマチックなのです。

再チャレンジ

今年の6月に人生で初めて朝鮮半島に降り立ち、街中の地名を読み上げることができたり、特に地下鉄の駅名を読み上げることができたこと(서울:ソウル、동대문:東大門 など)で、かなり現地での移動の助けとなる場面があることに気がつきました。

それだけでなく、私は北朝鮮のプロパガンダ曲を含む歌謡曲を聴くことが多いです。こう言うと「え・・・北朝鮮ですか?(引き)」のような反応をされる方もいらっしゃるかもしれませんが、北朝鮮の曲は独裁国家特有の歌詞の独特さとメロディーの雄大さがあり、聴けば聴くほどハマってしまうスルメのような味と魅力があるのです。

youtubeやサブスクで歌詞付きのものがあり、せっかくなら自分も歌いたいと思うのですが、いかんせん7年前に数時間だけ学んだだけで、読み方もあっているのかわからない状態です。歌うならちゃんとした発音で歌いたいと思ってしまうタイプの人なのです。

↑北朝鮮国歌・愛国歌(애국가)。代表曲として1発目に挙げました。

そしてその気持ちが急に爆発し、先々週の三連休、思い立って再チャレンジしてみようと思いました。書店でハングルについての本を物色したところ、この本が一番わかりやすいのではないかと思いその場で購入しました。

漫画形式で楽しく読み進めることができ、つまづきやすいポイントも丁寧に拾うことができました。記号の発音方法については以前勉強していたのでその点はさらっと拾いつつ復習し(ex. 우と으:いずれも日本語で言うと”ウ”と発音する文字の発音方法の違いなど)、あとは発音方法の例外について重点的にこの本で3時間ほど学びました。

昔挫折したポイントをきれいに説明してくれていて、この本を読むだけでだいぶ視界が広がる感覚がありました。そして慣れさえすればこの壁は絶対に乗り越えられるはずだという確信もありました。

昔少し勉強していた時には、文法書の最初についている淡々と例外の説明の羅列をなぞって・・・というような方法を取っていたので、そりゃ挫折するわな、と今考えても思います。

(ただし決して使っていた文法書が悪いというわけでなく、自分にとっては文法を学ぶならこの本であれば続けられるなという感覚はありました。文法書の発音の説明はだいたい不親切です。)

言語以外の勉強でも感じていることですが、説明の方法には人によって合う・合わないがあるかと思います。ある記述でわからないところにぶつかった時には、別の文献をあたってみるというのは大変有効だと痛感しています。

■ハングルが読める具体的なメリット

単純に便利

上にも書きましたが、朝鮮半島の国に行ったときにハングルを知っていると単純に便利です。

なんなら日本国内でも都会であれば朝鮮語に出会うことはままあるので、日本語が急にわからなくなっても電車の駅名などハングルだけで推測することができるようになります(?)。

朝鮮語の歌を歌えるようになる

これは上にあげたとおりです。K-POPが好きな方でも、自分でアイドルと同じように歌えるようになります。

朝鮮語が母語の方に親近感を持ってもらえる

自分の経験からですが、文字を少し読めるだけでもとても喜んでもらえます。日本人としても、一般的に全くひらがなを読めない外国人よりも少しでも読める人の方が親しみを持てるかと思います。

ネットで出会ったゲームの対戦相手などでも相手のハンドルネームを読めれば名前を呼ぶことなどもできます。世界が広がることしかありません。

■ハングルだけ勉強してみた感想

文法も勉強したくなる

ハングルだけ勉強すると文字を発音したり外来語を推測することはできるようになるのですが、文として何を言っているのかはわからないままです。

ハングルが発音できるようになると、歌の意味もちゃんと理解したくなって… そして現地の文化や状況を生の情報でより知りたくなって… 文法にも挑戦したくなりました。

意外といけるかも?

これは完全にダニングクルーガー効果※だと自覚していますが、朝鮮語は日本人にとって学びやすい言語といわれているだけあって、文法書をペラペラとめくってみたところこれは時間さえかければ自分でもいけるのではないかと感じました。

※実力のない人ほど自信がありがちという現象のことです。

また単語の中には多くの漢字語とよばれるものがあり、漢字にハングルが対応しています。これさえ覚えれば他の漢字語や地名を推測できるようになります。すなわち、我々はすでにたくさんのハングルでの語彙を知っているのです。母語が日本語であることに圧倒的感謝をする瞬間です。

ex.1)
看護(간호
(의

ex.2)
学生(학생)
邱(구)※韓国の地名

漢字語については、以下のような漢字と併記してくれている歌の動画でどのハングルがどの漢字と対応するのか、楽しく学ぶことができています。

■おわりに

朝鮮語に限らず他の言語を勉強してきて、特定の言語を全く知らないのと少しでも知っているのとでは大きな違いがあると実感しています。

言語を学ぶことはすなわちその国の文化を学ぶことです。記事を読んでくださっている皆様も、お隣の言語に少しだけでも触れて相手国の世界を覗いてみてはいかがでしょうか。

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