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キース・ジョンストン 温故知芯:「ティルト②」へっちゃら解釈 ~ティルト(傾き)の仕組み~
前置き
このブログのタイトルにある「温故知芯」とは、私が大切にしている考え方を表した造語です。先人の知恵や経験を深く理解し、私なりに、その本質を捉えることによって、新たな発見や創造に繋げたい。そんな想いをこの言葉に込めています。
前回は、「ティルト(傾き)の概説」について、ご紹介しました。
前回の記事はこちら
今回は、「ティルト(傾き)の仕組み」について、より深く探求していきましょう。
物語を動かす「ティルト(傾き)」の仕組み
「ティルト(傾き)」は、インプロを単なる即興劇から、観客の心を掴む、刺激的なパフォーマンスへと昇華させる、重要な要素です。
「ティルト(傾き)」を構成する4つの要素
「ティルト(傾き)」は、単に予想外の出来事を起こすだけでなく、物語の展開に深みを持たせ、観客の興味を惹きつけ続けるための、緻密に構成されたテクニックです。その仕組みは、以下の4つの要素に分解することができます。
プラットフォーム(土台):
「ティルト(傾き)」が起こる前の、安定した状況や関係性のことです。
これは、物語の舞台となる場所、登場人物の性格、それまでの会話の流れなど、観客がシーンのベースを理解するための土台となります。
例えば、「カフェで友人同士が会話している」「病院で医者が患者を診察している」「教師が生徒に授業をしている」といった、日常的なシーンがプラットフォームになりえます。
ポイント: プラットフォームは、観客が予測可能な展開を想像できる程度に、具体的であることが重要です。
ティルト(傾き)の要素:
プラットフォームを覆すような、予期せぬ出来事や変化です。
この要素は、観客の期待を裏切り、物語の展開を予測不可能にします。
「ティルト(傾き)」は、必ずしも大きな出来事である必要はありません。些細な変化や、登場人物の何気ない発言、あるいは全く予想外のアイテムが登場するなど、様々な形で導入することができます。
ポイント: 傾きは、物語の展開を意図的にずらすためのものであり、単なる奇抜さやハプニングとは異なります。
変化:
「ティルト(傾き)」の導入によって、登場人物の行動や感情、状況がどのように変化するかを明確に示すことが重要です。
これは、観客が物語の変化を認識し、それに対して適切な感情を抱くために必要です。
例えば、それまで落ち着いていた人物が、ティルトをきっかけに激昂したり、それまで何気なく会話していた二人が、ティルトをきっかけに深い感情を露わにしたりする、といった変化が挙げられます。
ポイント: 変化は、物語の展開だけでなく、登場人物の心情を深く掘り下げるための要素として活用することもできます。
謎:
効果的な「ティルト(傾き)」は、物語に「謎」を生み出すことが多いです。
この「謎」は、観客の好奇心を刺激し、「次に何が起こるのか?」という期待感を持続させます。
例えば、人が突然倒れてしまうという「ティルト」があった場合、「なぜ倒れてしまったのか?」「この先に何が起こるのか?」という謎が、観客を惹きつけます。
ポイント: 謎は、物語を単なる出来事の羅列ではなく、解き明かすべき魅力的なパズルのようなものへと変化させます。
参考)「ティルト(傾き)」の仕組みの視覚化
「ティルト(傾き)」の仕組みは、以下のように視覚化すると理解しやすいかもしれません。
期待の輪 (観客の予測)
↓
プラットフォーム(安定した状況): 穏やかな日常風景
↓
ティルト(傾き)の要素: 突然の電話、不気味な笑い声、見慣れない物体
↓
変化: 登場人物の感情の変化、状況の急変
↓
謎: なぜこうなったのか?次に何が起こる?
↓
新しい展開: 観客の興味を引きつけ続ける
「ティルト(傾き)」は、物語の「エンジン」
「ティルト(傾き)」は、物語の展開を予測不可能にするだけでなく、物語を動かす「エンジン」としての役割も果たします。
単調になりがちなシーンに変化を与え、観客の関心を持続させる。
登場人物の隠れた一面や、物語の核心に迫る要素を引き出す。
観客の想像力を刺激し、物語の解釈を豊かにする。
物語に緩急をつけ、感情的な起伏を生み出す。
これらの効果によって、インプロはより深く、より面白いものへと進化します。
まとめ
今回は、インプロの重要なテクニックである「ティルト(傾き)」のメカニズムについて解説しました。
「ティルト(傾き)」は、単なる思いつきやハプニングではなく、観客の期待を募り、物語を意図的に動かすための、高度なテクニックです。
この記事の内容を参考にして、あなた自身のインプロ・スタイルを確立してみてください。
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