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2020 3/23 月曜日

世の中がどうにも重苦しい空気に包まれているけれど、オレにはいつものように生きていくことしかできないので、いつもの週末と同じように飲んでばかりいた。
ただ三連休だったのでだいぶ飲みすぎた。酒を飲むようになって四十年以上になるが酒の飲み方がちっとも上手くならない。いつまでたっても下手くそだ。どえらい馬鹿かもしれない、いや、きっとそうだろう。
それはともかく、おかげでこの日は夜になっても胃の調子がよくなかった。
仕事を終えて家に着いたら、家の人がカレーを作っておいてくれていた。すでに鍋の半分は彼女の腹の中に消えていたが。
カレーライスか、さて。
オレは買い置きの赤ワインをそば猪口に注いだ。
それから冷蔵庫からほぼ芯だけになったキャベツを出してザクザク刻んだ。それをフライパンで焼いてからカレー皿に盛って温めておいたカレーをかけた。
ライスの代わりにキャベツの焼いたの、これなら疲れた胃袋も喜んでくれるだろう。
ワインをぐびりと飲んだ。
カレーにあうアルコールはなんだろうかといつも悩むのだが、最近はこのやたらに安い赤ワインにしている。近所のスーパーで1500ミリリットルで900円しないのだ。
そんなに甘くなく、もちろん渋味もそんなにない代わりに魚でもいけるのだ。ゴクゴク飲めて肴を選ばない、偉いやつだ。チリ産らしい。
さて、オレはキャベツの焦げたところを箸でつまんでカレーを絡ませつつパクリと口に入れた。
キャベツの焦げた香ばしい香り、芯のところは甘くて柔らかい。キャベツの真ん中の小さな葉っぱは、新芽なのだ。だから、栄養もあって生まれたてだから柔らかいのだ。
家の人のカレーは辛口のルーを使った、豚肉、ジャガイモ、人参、の入った普通のカレーだった。
これがちょうどよかった。
ワインが進む。オレはもう昨日のことは忘れていた。
しかし、キャベツのお陰か次の日はお腹もスッキリだった。
また、ワイン、買っておかないと。

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