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「夜の仕事」について僕が思うこと

何故こんな記事を書いたのか

僕は昔、性風俗などの所謂「夜の仕事」をする人間に少なからず偏見を持っていた。

そんな僕にある時期可愛くてスタイルの良い彼女が出来た。
ある日会話の流れで「どんな仕事をしていたの?」と彼女に訊いてみた。
すると彼女は性風俗店やデリバリーヘルスなどの仕事をしていたらしいことが分かった。
もうその彼女とは色々あって連絡が取れないのだが、思うところがあるのでこの記事を書くことにした。

彼女はある病気を抱えていた

一見、どこにでもいる綺麗なイケてる女性に見えたが彼女はある病気を持っていた。「境界性パーソナリティ障害」である。

簡単に言うと対人関係に支障をきたし、人に見捨てられることを極度に恐れ人に依存してしまい、自身の気分や感情も目まぐるしく変わっていくパーソナリティ障害の一種である(私は専門家ではないので詳しい症状については下にリンクを貼っておく)

● 境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)について

よく見ると彼女の腕と手首には無数の切り傷があった。

夜の仕事と精神疾患などを持った人間の関係について

性風俗などは反社会的勢力と繋がっているところもあり、店を街から排斥しようという流れが一部にある。新型コロナの流行もあり、そういう業種に対する目も厳しくなっているように感じる。
ただ、ここで思うことがある。
僕の彼女は風俗やデリヘルの仕事が好きで働いていたのではないということだ。
発達障害(ADHD)と境界性パーソナリティ障害を併発していた彼女は普通の職種に馴染めない人でそこにしかお金を稼ぐ方法がなく、夜の仕事をしてお金を稼ごうとしたのだと認識している。その上、現在彼女はシングルマザーでもある。
また仕事に従事する方の中には知的障害を持っている人もいると聞く。
臭いものに蓋をするように、表向きに規制して縛るのは簡単だと思う。
ただそこを一種の生命線として、セーフティネット的な意味合いで風俗産業に従事している方のことを思うと本当にそれで良いのだろうか?と色々複雑な気持ちになる。
それこそ表で機能するべき生活保護が申請しにくかったり、申請に出向いても断られたり、諸々の社会保障がお世辞にもちゃんと機能しているとは言えない「生きにくい人間」の多い日本ではそういう人が増えているのも自然な流れのように感じる。

僕の考え

勿論、心身ともに健康で誇りを持って夜の仕事に従事している方もたくさんいることは理解しているし、ここまで書いておいて矛盾しているように感じるかもしれないが「風俗は生活に困っている人達のセーフティネットとしての側面もあるので無くすべきではない」というのは実は僕の考えの本質ではない。
仮にそのようなことをここで訴えたところで僕のような影響力のない人間にはどうすることもできないからだ。
ただ、昔の僕みたいに「風俗なんて汚いもの」と考えてる人が居たら、彼女のような人間もいるということは知ってほしいなと思う。
彼女に対しては、僕が今回このような記事を書いたことをどうか許して欲しい。そしてどこかで元気でやっていてほしいと切に思う。



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