【HEROZ:4382】2025年4月期 第2四半期決算発表に関するご説明
①第2四半期の業績について:HEROZのBtoC事業は2桁成長、BtoB事業は計上時期のズレが見られるも下期以降は成長見込み
まず、第2四半期の業績について、ご説明いたします。
第2四半期の売上高は、2,826百万円(前年同期比+21.0%)と、引き続き大きな成長を達成しました。これは、主にBtoC事業におけるオーガニックでの2桁成長に加え、2024年3月にグループ会社化したティファナ・ドットコム社の損益が引き続き貢献したこと等によります。
営業利益・EBITDAは、新規SaaSへの投資の先行等によりやや抑えめの水準となっていますが、投資分の影響を除いた実力値ベースの営業利益は前年同期とほぼ同水準となっており、今後、これらの投資を売上・事業成長に変換していくべく、取組を強化しております。
なお、通期の業績予想につきましては、下期以降、BtoB事業における計上遅れ分の反映される見込みであることや、AIさくらさん売上における契約人数増加・大型受注獲得、新規SaaS・新規事業における売上拡大等を加味し、据え置きとしております。
2025年4月期は新規SaaSへの投資を先行させていく時期であり、「HEROZ ASK」「JOINT iPaaS for SaaS」といった新規SaaSに対し、人件費・マーケティング費用等の投資を先行させていますが、これらの影響を除いた実力値ベースでは、営業利益は約240百万円で前年同期とほぼ同水準となっております。展示会実施や採用の前倒しなどにより、投資が前倒しで進捗しておりますが、今後、成長に必要な領域への投資は進めつつ、これらの投資を事業成長に変換していきたいと考えております。
・BtoB事業は、前年同期比では減少も下期は稼働案件数増加等による成長を見込む
HEROZのBtoB事業は、前年同期比では減少となったものの、稼働案件数増による下期以降の巻き返し・成長を見込んでおります。
HEROZのBtoB事業は、主に建設・金融・エンタメ業界を中心に、顧客のAIソリューションの開発・導入を行っているほか、2024年5月に正式リリースした新規SaaS「HEROZ ASK」も、BtoB事業に分類されます。
HEROZのBtoB事業は、案件開始時期・契約時期のズレにより売上が前年同期比で△17%となったものの、QonQでは+13%の伸びとなっており、また大型案件含めて、第2四半期後半にかけて稼働案件数が拡大しております。四半期別の稼働案件数は前年同期比で+16.8%と引き続き2桁増加となっているほか、見込み案件も増加しており、下期以降は、これらが徐々に売上計上に反映されていくことにより前年比でのプラス成長を見込んでおります。
また、社員数も増加しており、今後も、「HEROZ ASK」の拡販によるリカーリング売上・ARRの拡大を含めて、オーガニックでの成長を目指してまいります。
・BtoC事業も、ブラウザ版終了等の影響の中でも2桁成長を達成
HEROZのBtoC事業については、前年同期比+13.2%の成長(注:会計基準変更の影響補正後)を実現しました。
HEROZのBtoC事業は、「将棋ウォーズ」をはじめとする将棋関連のサービスを展開しております。
将棋ウォーズは、もともと市場において高いネットワーク外部性を有しており、利用者数・マッチング数が増えるほど、サービスの価格・利便性が向上し、さらに利用者数・マッチング数が増えていくというサイクルを有しています。この好循環により、マーケットにおいて圧倒的なシェアを誇り、事業拡大を続けてきました。
第2四半期は、ブラウザ版サービス終了などの影響がある中でも、前年同期比で2桁成長を達成しており、対局数も引き続き右肩上がりで増加しております。また、第2四半期は、日本将棋連盟が創立100周年を迎えており、「100周年記念アバター」プレゼントや「達人戦」におけるイベント開催などの施策を通じて日本将棋連盟との連携を強化したほか、2024年11月の「将棋の日」に合わせ、将棋ウォーズ内で新規サービス「シーズンパス」をリリースしております。こちらは、シーズンごとのミッションが設定されており、クリア・レベルアップを通じてユーザの皆様にお楽しみいただけるとともに、シーズンパスのご利用を通じて、将棋ウォーズ全体の会員数増加や対局数等の増加も見込めるサービスとなっております。
そのほか、2024年11月30日~12月1日開催の「文部科学大臣杯 第5回世界将棋AI電竜戦本戦」にて、当社のエンジニア2名がそれぞれ優勝・準優勝を達成しております。
今後も、引き続き将棋人口の最大化を目指し、多種多様なコラボ企画・イベント企画や、ユーザの皆様に更にお楽しみいただけるようなコンテンツの充実などに取り組んでまいります。
・リカーリング売上も、新規SaaSやM&A効果等により引き続き増加
リカーリング売上についても、新規SaaSの売上やM&A効果等により引き続き増加しております。
AI/DX事業のリカーリング売上は、将棋ウォーズのサブスクリプション収益の成長や新規SaaS分の売上計上に加え、新規グループ会社であるティファナ・ドットコム社のAIさくらさん売上やVOIQ社のセールス支援売上の効果もありさらに成長を達成しております。
ティファナ・ドットコム社は、「AIさくらさんシリーズ」を提供するAI事業を展開しており、エンタープライズや官公庁向け・各種実証実験など様々な領域でAIさくらさんシリーズを提供し、各産業のDX推進に大きく貢献しております。また、当社の決算説明についてもAIさくらさんが担当させていただいております。
VOIQ社は2024年8月に事業譲受を行った会社であり、グループ会社向けも含めて、インサイドセールス支援事業を展開しております。第2四半期は1ヶ月分のみの損益取込となりますが、第3四半期以降はフルで損益が反映される見込みであり、同社の展開拡大と合わせて、連結全体でも更なる売上成長を見込んでおります。
また、当社グループのリカーリング収益の大半を占める、バリオセキュア社のマネージドセキュリティーサービスも継続的に顧客数が増加し、引き続き1%未満という低い解約率を維持しております。
従来型のファイアウォール型セキュリティーサービスのほかに、ゼロトラストに対応したマネージドセキュリティーサービスとして「Vario Ultimate Zero」を新規リリースしており、今後の主力サービスとしてリカーリング売上の伸長を見込んでおります。
今後、グループ内での既存のSaaSに加え、新規SaaS「HEROZ ASK」「JOINT」の事業成長により、ストック型ビジネスとしての更なる成長を進めてまいります。
②各セグメントの取組について
続いて、第2四半期における各セグメントの主な取組について、概要をご紹介いたします。
まず、新規SaaSに関する取組みについて、ご紹介いたします。
当社は、2024年5月に、「HEROZ ASK」「JOINT」という新規SaaSを正式リリースし、引き続き、事業拡大のための機能改善・追加開発や、マーケティング活動等に取り組んでおります。
HEROZ ASKでは、「ログイン時のIP制限への対応」「Claude、Geminiモデル追加」「Google Drive連携」等のアップデートを実施したほか、価格改定やオプション販売開始・サービスサイトリニューアル等を行い、売上・契約社数拡大に努めました。2024年10月には、累計契約顧客数が100社を突破し、11月以降も右肩上がりで拡大中であり、今後も、AIXを推進するSaaSとして、全社一丸となって事業拡大に取り組んでまいります。
また、JOINT iPaaS for SaaSについても、コネクタ開発や対応SaaS数拡大等に取り組み、10月には、対応SaaS数が50件を突破しました。契約時から、利用料売上が発生したと仮定した場合の想定MRR(注:無料期間中を含む)は順調に拡大中であり、今後も、SaaS間をシームレスに連携するEmbedded iPaaSとして機能改善・事業拡大を目指してまいります。
また、当第2四半期は展示会活動も強化しており、「DX総合EXPO」「FIT展」「AI EXPO 秋」「建設DX展」など、各種展示会への出展やウェビナー活動を実施しました。
新規SaaSのほか、BtoBのAIソリューションについても多くのリード・引き合いを獲得しており、今後も、認知向上・事業拡大に向けてマーケティング活動を強化するとともに、先行投資分を事業成長に変換していくべく、VOIQ社とも連携し、これらのリードを商談数・契約数拡大や中長期的な関係につなげてまいります。
次に、VOIQ社のグループ入り後の効果・PMI状況についても紹介させていただきます。
当社は、グループ内でのインサイドセールス強化や、同領域でのAIXを目指し、2024年8月にVOIQ社にて事業譲受を行いました。
「HEROZ ASK」やAIソリューションを中心に、グループ内でのインサイドセールス活動を拡大・加速しており、 HEROZ全体のBtoB事業の商談件数(「HEROZ ASK」分も含む)は第1四半期対比で約2倍と大幅増加となりました。
今後、展示会出展などのイベント活動とも連携しセールス活動の加速を図るほか、グループ内への更なる展開や、インサイドセールス領域におけるAI実装を通じたAI BPaaSの確立も目指してまいります。
最後に、当社の決算説明でも活躍中の「AIさくらさん」についても、状況及びトピックに関してご紹介させていただきます。
AIさくらさんは、駅や商業施設・空港での接客や、民間企業・教育委員会でのメンタルケア等、領域・分野を問わず社会全体で活躍しており、直近でも、青森県三戸市における「マイナンバー×AI 書かない窓口」での貢献や、阪急宝塚駅における実証実験への参加など、新たな領域・分野での活躍事例も増加しております。
リカーリング売上・累積契約人数も右肩上がりで拡大中であり、加えて、8月には、国交省運輸支局 全国38ヵ所での導入も決定しました。本件に関する受注金額は1億円超であり、これらの売上が下期以降に計上されていくことにより、更なる売上増加・活躍拡大を見込んでおります。
以上、12月13日に発表いたしました決算の概要と、補足の記事となりました。
当社は「AI BPaaS」を掲げ、今後、グループ内におけるSaaSやAI関連技術をフル活用し、より成長に向けた取り組みを加速させてまいりますので、ご注目いただけますと幸いです。
当社の次回決算発表(2025年4月期 第3四半期)は、2025年3月14日(金)を予定しております。
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