へろへろ

インド留学日記、その後のつれづれ。

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最近の記事

集合的自意識

大学の近く、つまり家から2時間かかるバイト先で労働を終え、日付が変わる前に帰りたいなと思って賄いのカレーを遠慮し、電車に乗ったら今日はそういえば祝日ダイヤで、ぼんやりしていたせいで最寄りの一駅手前までしか行かない電車に乗ってしまい、不意打ちの冷たい秋の夜風に吹かれ、いつも通り着てきた半袖からのびる腕に鳥肌を立てながら、お腹を空かせて家まであと1時間歩かなくちゃいけない私がこれを書いている。 そもそも2時間かけてバイトに行っているのがおかしい。家の近くに条件の良い職場がなかっ

    • ローソンのもちぷようまい

      父親が家を出て行った。 朝10時、寝ぼけ眼でTwitterのタイムラインをスクロールしていると、父が母に話しかけるのが聞こえた。 「引っ越すから」 「え?」 「転職先の近くに引っ越す」 「え?⚪︎⚪︎は?××はどうすんの?」 「ローン組んでるから大丈夫。今夜には引っ越すから」 そう言って父はリビングから出て行った。 「え、ガチ?何言ってんのあの人?頭おかしいんじゃないの(笑)」 沈黙を破ったのは弟の呑気な声だった。 母はそれには答えず拭く必要のないダイニン

      • しとど台風大迷惑

        台風のせいで予定していた名古屋旅行(ジブリパーク含む)がなくなり、一足早く私の夏が終了しました。でも八月は色々と贅沢をしすぎたから、これで本当に行っていたら何らかの大きな悲劇に巻き込まれる予感も薄々していた。 「そんな気はしてたんだよねー」 ↑これ母の口癖。悪いことが起きた後でよく言う。これを多用する母が好きじゃない。そんな気がしてたなら未然に防ぐ努力しろよ、自分は違うみたいな美化正当化やめろよ、と思うから。でも今その構文を無意識に使っちゃって、遺伝ってこわー、となってい

        • 【サマソニ2024】ニワカ音楽ファンがぼっちで初の夏野外フェスに参加した感想

          こんな長くて胡散臭いタイトルにしたのは、私が音楽に詳しくもなければフェス初心者で友だちもロクにいない人間であり、この記事はそういう人間が書いたものだからどうか期待しないで、叩かないでほしいという願望の表れです。 私は星野源のしがないオタクで、かと言ってラジオは気が向いた時にしか聞かないし、彼の作品を網羅しているわけではないです。邦楽も洋楽も浅く広く聴きますが、それゆえに知識に偏りがあります。 かけられる保険は全部かけておきたい。最近のインターネットは怖いからね。 初めて

        集合的自意識

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        • 🫶🫶🫶
          6本
        • 5月
          5本
        • 4月
          5本
        • 3月
          31本
        • 2月
          29本
        • 1月
          31本

        記事

          宮沢賢治と同じ日に生まれたけど

          …全てが正反対すぎる。7月は「雨」にも「夏ノ暑サ」にも敗北していて、心も体もどこか調子が悪く、散財しまくり、バイト先の客にも上司にもキレ散らかしていた。サウイフモノニワタシモナリタカッタナ。一生かかってもなれる気がしない。 インド人の友人が「おすすめの易しい日本語の小説はないか」と尋ねてきたので、『よだかの星』を勧めておいた。意地悪すぎただろうか。授業でやった『浦島太郎』は「なかなかつまらなかった」らしいから、日本昔ばなしを紹介するわけにもいかなかった。何をおすすめすればよ

          宮沢賢治と同じ日に生まれたけど

          働きたくない理由

          さっきまでとある企業のインターンにエントリーするため「働きたい理由」を捏造していたのだが、ぼんやりしている間にサイトを開いて1時間が経過していたようであり、1000文字ほど書いていた真っ赤な嘘が真っ白な空欄に逆戻りした辺りで全てがアホらしくなった。あれほど「一時保存」ボタンが強調されていたのにね!御社と貴社の違いとか今日知ったもんね!!アホくさ!!!と叫びたかったけど、アホは大学生実質4年目なのにそんなことも知らない私でしたとさ。トホホ。 ところで、働きたくて働いている人っ

          働きたくない理由

          リエントリーショック

          帰国して1か月が経った。 当初は目に映るものすべてに感謝できていた。 自分の足音だけが響く住宅街、 コップに注いでそのまま飲める水道水、 自分の可愛さを知っている幸福そうな犬、 コンビニで買えるシュークリーム。 なんて素晴らしい国なんだ! と。 しかしその効果は1週間と保たない儚いものだった。 毎週中央線が人身事故で止まる。 大喜利会場になった都知事選ポスター掲示板。 片道2時間の通学路、車内広告は「脱毛」「婚活」「転職」。 降り続く雨が連れてくる鈍い頭痛。 そう

          リエントリーショック

          5月27日〜5月31日

          帰国してからずっと遊び呆けていて、日記を完結させるのを先延ばしにしてしまっていた。もう記憶が曖昧だけど、せっかくなので記録しておく。 5月27日 ・自律神経がイカれたせいか、授業中に目の前が真っ暗になって呂律がまわらなくなった。健康だけが取り柄なのに。どうにか教室から脱出して水を飲んでうずくまっていたら落ち着いた。だらしなく生きるのは他人に迷惑をかけるからダメなんだなと思った。 ・1番勉強熱心で優しい学生が「天上天下唯我独尊」と書かれたTシャツを着ていた。これだから私は文

          5月27日〜5月31日

          インドでパスポートを失くしたら

          特に長期滞在中に、不幸にして盗まれてしまった人とかの手助けになればよいなと思って書き残しておく。 まずは警察へ人混みで失くしてしまった場合、まず間違いなく戻ってくることはない。ある程度探したり行ったところ全てに問い合わせたりしても見つからなかった場合、失くした現場最寄りの警察署に行ってFIR (First Information Report) という書類を作ってもらう必要がある。 しかしなかなか話が通じず警察署で作ってもらうことができない場合もある。その際は、失くした州

          インドでパスポートを失くしたら

          5月20日~5月26日

          5月20日 ・「~ている」「~てある」の違いについて議論になった。事前に用意していた説明(意図的な行動か単なる事実か)では納得してもらえず、自動詞と他動詞を用いた例、「窓が開いている」「窓を開けてある」を出してみると、そもそも自動詞と他動詞の違いが感覚として理解できないらしく、混迷を極めた。何かを説明するときにすぐに新しい具体例に逃げてしまうのをやめなくてはいけない。 ・対面でクラスに参加する学生が減る一方なので教室を小さいところに変えてもらった。なぜかZoomでパワポのス

          5月20日~5月26日

          5月13日〜5月19日

          5月13日 ・授業時間以外ずっと "Stranger Things" を観ていた。 5月14日 ・"Stranger Things" 4シリーズを完走した。舞台がアメリカ黄金期の小さな町、登場人物もブロンド髪に青い瞳の少年たちということで、まず画面が楽しい。物語は、町で次々と起こる不可思議な出来事に大人も子供も巻き込まれ、それぞれが真実にたどり着くまでを同時並行的に追っていく構成。シーズン2くらいまでは監督の場面転換に対する異常なまでのこだわりを感じた。ある人物が「お前の母

          5月13日〜5月19日

          5月6日~5月12日

          5月6日 ・この日は授業内の質問が多かった。やっぱり訊かれるのは、「は」と「が」の違い。Topic と Subject の違いなんて言ってみるものの、自分でもそれらの違いがわからない。他にも「おおい」は形容詞なのになぜ名詞の前では「多くの」「たくさんの」を使うのか、なぜ「多くの」は存在するのに「少なくの」は存在しないのか、などなど、ぱっと回答が思いつかない質問ばかりされてだいぶ時間を食った。ただ、学生の方から疑問が出る内は救いがある。少なくとも興味を持って話を聞いてくれている

          5月6日~5月12日

          4月29日~5月5日

          スマホのメモ帳に日記に書くことを箇条書きにメモしているのだけれど、今週のメモに関してはインド要素もインターン要素もほとんど見当たらなくて、そういったものを期待している読者様にはブラウザバックを推奨します。ただ、この1週間はいろいろ観たり読んだりしたので、メインはそれについて書いていきます。 4月29日 ・受講生のイラストコンテストの審査を依頼された。応募総数の多さにも、絵のクオリティの高さにも驚かされた。水彩画のような淡い色使いというよりは、ビビッドで大胆な色調のアニメチッ

          4月29日~5月5日

          4月22日〜4月28日

          4月22日 ・いよいよ初授業。最初の30分ほどは校長先生によるガイダンスだったが、マイクやらカメラやらの機材トラブルで授業の半分ほどがグダグダになる大失態。火事場の馬鹿力的なやつで、窮地に立たされた後半はいつもより英語がすんなり出てきた気がする。とはいえ授業全体で見たら気持ちのいいスタートとは言えない状況。翌日こそは、と授業が終わった後も残って授業準備した。この緊張感が最初からあれば焦らなくて済んだのに。 ・ご褒美に風呂でも入ろうかと、初めてバスタブにお湯を張った。が、やはり

          4月22日〜4月28日

          4月15日〜4月21日

          4月15日 ・見ず知らずの人の家とは思えないほどくつろいでしまった。エアコンの代わりに働くファンの音以外は本当に静かで、気持ちが良くてうたた寝を繰り返した。 ・おばあちゃんとおじいちゃんはマラヤーラム語で会話する。学生時代はヒンディー語を習っていたらしいけど、もう忘れてしまったとのこと。おじいちゃんは昔海外に出稼ぎに行っていたらしく英語がわかるが、耳が遠いのと滑舌の問題で私は意志疎通できなかった。けど、お二人とも完全なる他人の私にもとてもやさしかった。 ・庭にバナナの木が生え

          4月15日〜4月21日

          4月8日〜4月14日

          4月8日 ・この日も集中できず怠惰を極めた。 ・来週ディレクターさんのご実家にご一緒することになった。1週間の滞在なので、その前におおかた授業準備を終わらせなくてはならない。焦りが募る。 4月9日 ・授業計画の〆切をこの日だと勘違いしており、午前中だけ今までにない集中力を見せた。結果提出日は明日だったのだが、我ながら土壇場になるまで行動しなさすぎて呆れる。最初からその半分のエネルギーでコツコツ頑張れたらいいのに。 ・実家にいる母に確認したが、2週間前にコチから送った休学届が

          4月8日〜4月14日