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「ひとり」と「独り」は違う①〜自分を犠牲にしない生き方と「誰かのため」の呪縛を手放す〜
第1回:「おひとりさま」の活動が8期目を迎えて見えたこと
「おひとりさま」の活動を始めてから、気づけば8年。長かったような、短かったような。まあ、正直に言うと、そんな感慨に浸る余裕もなく、目の前の課題に必死で向き合ってきた8年だった。
もともと、「赤字にならなければいい」「ライフワークとして続けられたらいいな」くらいの、ゆるっとした気持ちで始めた活動だった。収益化?そんなの考えなくても、なんとかなるんじゃない?くらいの、のんびりムードで。
でも、現実はそんなに甘くなかった。
コロナ禍がやってきて、社会はガラッと変わった。人との関わり方、価値観、生活のスタイル、何もかもが変わった。そして、それに適応できなかったら、あっという間に置いていかれる。わたしは、まさにその波にのまれた一人だった。
読者や支援者との認識のズレはどんどん大きくなり、「おひとりさま」の意味が、わたしの想像とは違う方向で捉えられていることに気づいた。
「おひとりさま」の本当の意味ってなんだろう?
わたしが掲げていたのは「個立有援」「個立有縁」。
簡単に言えば、ひとりひとりが自律しながらも、お互いに応援し合い、縁を紡いでいく社会を目指すってこと。
でも、いつの間にか、「孤立した人をつなぐ活動」として見られるようになっていた。
いやいや、違うんだってば!
わたしが目指していたのは「自律したひとり」であって、「助けてください!」って手を挙げる人をただ繋げることじゃない。
だけど、いつの間にか「ひとり」は「独り」になっていた。
これは、もう、痛恨のミスである。
「ピアサポート」のつもりが、いつの間にか“支援”になってた
わたしは「ピアサポート」の概念を大切にしていた。
つまり、対等な関係性の中で、お互いが支え合うこと。ところが、気がつけば、「支援者」と「支援される側」みたいな構図になっていた。
なんか違う。
わたしは誰かを助けるためにやっていたんじゃない。むしろ、「自分の人生は自分でなんとかする力」を育むための場を作りたかったんだ。
でも、支援的な要素が強くなればなるほど、受け取る側の期待値も上がっていく。
「もっと助けてほしい」「もっと手を差し伸べてほしい」
その声に応えようとするうちに、わたしはどんどん消耗していった。
そして、ふと気づく。
あれ?これ、昔のわたしじゃん。
「家庭内カウンセラー」として生きてきたわたしが、また同じことをしてる!
「わたしを大切にする」という視点が抜け落ちてた…
わたしはアダルトチルドレンで、幼い頃から「家庭内カウンセラー」だった。
家族の機嫌をうかがい、問題を察知し、何とか場を丸く収めることにエネルギーを注いできた。
だから、大人になってからも「人を助けること」がわたしの存在意義になってしまっていた。
そんな自分がやっていた「おひとりさま」の活動。
気づけばまた、「誰かのために動く」ことが最優先になっていた。
それじゃ、わたしが苦しいのは当たり前だ。
だから、7期目は活動を休んだ。この1年、わたしは「誰かのために自分を犠牲にすることをやめる」と決めた。
結果、人生がガラッと変わった。
当たり前だけど、自分が傷ついていたら、人を支えることなんてできない。
いや、それどころか、「傷ついた状態のまま人を支え続ける」ことは、自分の人生を破壊することにもなる。
そうやって、ようやく気づいた。
わたしには「サポートする側」は向いてない。
でも、わたしが本当にやりたかったのは、「支援する」ことではなく、「対等な関係性の中で、自律したひとりが集まる場をつくること」。
ここに、原点回帰する必要があった。
8期目のこれから—「わたしを大切にしながら、新しい関係性を作る」
これからの「おひとりさま」活動は、今までとちょっと違う形になる。
現在、福岡市のソーシャルビジネス講座に参加しながら、収益化を見据えた事業モデルを構築中。
ただし、「ピアサポート」の考え方は絶対にブレない。
支える側・支えられる側ではなく、対等に学び合い、成長し合える場をつくること。
そして、わたし自身が「わたしを大切にしながら」関われる関係性を築くこと。
今まで、遠回りばかりしてきたけど、それも全部「気づくために必要なプロセス」だったんだと思う。
わたしと同じように、「誰かのために頑張りすぎて苦しくなっている人」もきっと多いはず。でもきっとそれも正解で、たんなるプロセスなんだと思う。
次回は、なぜ「収益化」を避けていたのか、そしてその弊害について深掘りしていきます😁