テイルズ・アット・ザ・ベイルファイア 10:ミニチュアが語る物語(作品にドラマを語らせる方法)
テイルズ・アット・ザ・ベイルファイア
〜焚き火を眺めながら語ろう〜
ようこそ。このシリーズ記事では、ペイントコンテスト『ベイルファイア』に関連したホビーアドバイスを届けている。今回の『テイルズ』では、作品にどうやってドラマを込めるかについて、いくつかのアドバイスを君に贈ろう。
ベイルファイアでは、ペイントスキルに加え、作品に宿るドラマ性もジャッジは観る。ペイントスキルについては、ミニチュアペイント大全でのノウハウ紹介をしているが、一方、作品にどう物語を宿らせるかについては、ペイント大全の文中でしばしば言及こそすれ、体系立てて説明する機会がなかった。今回、『テイルズ』の再開に合わせ、うってつけのテーマだと思ったんだ。
それじゃあ、始めようか!
そもそも物語性とは?
ベイルファイアでスキルと共に重視される「作品の持つドラマ性」とは、そもそも何なのだろう? それは、作品の状況をあれこれと書き加え、読み物を仕立てることでも、映画や本などの1シーンをミニチュア仕立てにすることでもない。ベイルファイアにおいて、作品に添えられた文章は審査に影響せず、ハーミットイン商店に並ぶオールドスクールファンタジーミニチュアには、“原作”が(デス・ディーラーのような一部を除いて)存在しないからである。
ここで言う「ドラマ性」とは、君がペイントしたミニチュアに込められた臨場感、説得力、迫力、表現の一貫性などがもたらす“作品が放つ雰囲気”のことだ。そして、作品の表す状況や背景について、見る者の想像力をかき立てずにおかない“静かなる雄弁さ”のことだ。
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