「不死者あぎと 」…内にある心とは (分類:青年コミック)
もともと、読んだ本の感想を備忘録的に書こうかな…と思っていたので、noteのお題企画「人生を変えた一冊」への投稿として。
不死者あぎと(しなずのあぎと)全5巻完結
作者:なるしまゆり
出版社:集英社
レーベル:ヤングジャンプコミックス・ウルトラ
もともと作者の なるしまゆり さん が好きで、他の作品も読んでいました (少女コミック系?のプラネット・ラダーとか)。
これは、初めての青年誌連載だったんじゃないかな…
描写として 生死を扱っているし、ホラー・セクシー・サスペンス要素が 容赦なく入ってきますが、本質的には「人の心」に焦点が当たっているように感じました。
(なので上記ジャンルが苦手な方にはお勧めしないです…。あ!大雑把な分かりやすい例えだと、青年コミックのベルセルクみたいな。ストーリーは全く違いますが。)
あらすじは、カトリック系女子校に派遣された神父さん2人 (公式エクソシスト)と、そこで怪奇現象に巻き込まれている女子生徒 (主人公) が出会うことで、展開してゆくストーリーです。
1巻の発売が2000年なので、20年近く前のご時勢だから描けた内容かも。
当時から絵が特徴的で、ストーリーも含めて 好みは別れるかも知れないです。
ネタバレになりますが、この物語の中で出てくる登場人物の言葉で、ずっと忘れられないものがあって(2巻での 美しき校長先生のセリフ)
「神が見るのは心」
「…心だけはあなたも魔になれる。私も人になれるのよ…遥川さん 」
そして、1巻では混乱したり迷ったりしていた主人公も、5巻では
「でも私は こんな怪異の中にいても、以前のように恐れたりはしない」
「信じているのだ。きっと何かとてもよいものを…」
「それは最後には必ず、何者にも負けたりはしないと」
と、過酷な状況にも負けず…人って尊いな…と思えました。
お話だから、キレイ事なのかも知れないけど、色々ある世の中でも、主人公のように よいものを信じられるように行動したいな…と自分の軸を作ってもらえたような気がします。
もともと自分が ややマイノリティに寄りがちだから…万人受けはしないかな…(普通に少年ジャンプやサンデーも好きですよ!)
なので今読もうとしたら、古本で紙媒体しかないみたい。
もしご縁がありましたら、立ち読まれてみてください。
(第1巻だけだと読後感が微妙なので、2巻まで読むことをお勧めします)
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