霊宝館1300円
そして当初からの予定に入れていた、
霊宝館、つまりは美術館だ。
入館料は1300円。
訪れた5月10日には、
ちょうど前庭にシャクナゲが咲き誇っていた。
ここに何があるかと問われれば、
まず空海が開山した当時、
平安時代後期の仏像群だ。
もう一度、繰り返す。
平安時代後期の仏像群だ。
同時代以前の物は八割以上が、
諸々の理由で離散消失している。
霊宝館自体も本館は大正10年建立。
平安時代の後では聞き流しやすいが、
こちらだって相当なものだ。
仏像群を展示披露するためだけの、
特別な空間が築かれている。
しかも今回の私は幸いにして、
他に観光客がいない時間帯に来合わせたもので、
仏に囲まれた贅沢空間を貸切状態だ。
先に進むと平清盛が、
自分の額を割った血を混ぜて、
中央の大日如来に色を塗ったと伝わる、
「血曼荼羅」(のさすがに複製)が飾られている。
ちなみに伽藍の金堂にも、
同じ物(のさすがに複製)がある。
(曼荼羅って本来法会の場に掛けるか敷くかして、
数多の仏にもご同席頂くための品だから。)
歴史好きには割と有名、かつ、
清盛の人柄やら情念やらも伝わるエピソードだけども、
大河ドラマの『平清盛』にどハマりし、
実に面白く全回視聴し尽くした私だけれども。
空海が唐から持ち帰った曼荼羅だぞ?
そこに直接自分の血混ぜた色乗せるって、
冷静に考えて余計な真似してくれてねぇか?
(まぁ言うても清盛が手に入れたって事は、
一旦高野山からは流出していたようだが。)
そして中盤には空海。
空海。空海。空海に次ぐ空海。
わりと空海好きな私も、
お腹いっぱいになりかねないほどの弘法大師!
前の記事で空海の経歴を、
わりとざっくりめにまとめたのは、
ここで存分に学べるからだ。
興味のある方は是非ご自身の足を運んで欲しい。
個人的には仏門に入る事を志した、
7歳時点の真魚(まお)が、
崖から身を投げ出したところ、
観音様に救われたエピソードがお気に入り。
……ってか、
7歳で崖から身を投じるほどの一体何があった真魚!
辛かったな! 辛かったんだよな!(滂沱)
伝説としては語り切れない何かがそこにはあったよな!
私も詳しくは聞かないが当時の彼に寄り添いたい!
きっと7歳時点で両親を含めて他人に頼る事をやめた!
新館からは近代的になって、
分かりやすく見せやすい工夫とか、
企画展示とかあって、
ガチだった本館に比べてちょっとほっこりします♪
企画展で見られた、
空海本人が使ってたっていう金細工の数珠と、
京都の祈祷にて見事雨を降らせた際、
つまり善女竜王を呼び出した際に使ったとされる、
倶利伽羅剣(龍が巻き付いたデザインの祭具剣)には、
テンションが爆上がったぞ♪