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芋づるツタカズラ式
御詠歌(ごえいか)を習っているんですが、
先日から教えて頂いている、
弥勒菩薩を讃えるお歌が、
ムズ。
御詠歌の歌詞って、
基本五七五七七のいわゆる和歌か、
あるいは七五調の長歌なんですけれど、
例えて言うなら、
① いろはにほへと ちりぬるを
② わかよ たれそ つねならぬ
③ ういのおくやま けふこえて
④ あさきゆめみし えいもせす
の4行目7音の間で、
御詠歌の音階って、
12種類あるんですけど、
上から2番目に高い音から、
最も低い音まで一気に駆け下りやがる。
弥勒菩薩は未来仏だからでしょうか。
なんてハイパーな乱高下。
上がる方はまだええわいな。
一気に下るってしんどいよ?
最低音女性には出せないよ?
(しかし女声に合わせると今度は、
男性が最高音を出せなくなる。)
同じ教室で学んでいる皆様、
申し訳ございません。
今回弥勒菩薩をリクエストしたのはワタクシでございます。
だって、
曲亭馬琴作『南総里見八犬伝』における私の推し、
犬川荘助義任(いぬかわ そうすけ よしとう)の、
推し仏なんだもんっ♪
……まさかそんな理由だったとは、
お釈迦様でも御存知ありますまい……。
しかし荘助は江戸の歌舞伎から令和の舞台版に至るまで、
何かと都合の良い従者キャラにまとめられてしまう事が多く、
確かに下男に身をやつしてはいたが、
あいつこそがハブやろがいと、
憤りに任せてマンガ、
は描く技量が無いのでネーム形式で公開したほどで、
しかもBLアレンジを加えたものだから、
原作ファンにも二次創作ファンにも需要が無い。
……ああ御詠歌そのものには、
どうして興味を持ったのかって?
夢枕獏先生原作、
岡野玲子先生『陰陽師』における私の推し、
源博雅(みなもとのひろまさ)が、
琴を弾きながら「壱越」とか「断金」とか、
呟いているひとコマがあったからですよ。
ちなみにワタクシ、
株式会社フォンテック様よりリリースされましたCD、
『源博雅の龍笛 -蘇る最古の龍笛-』
所有してます。
ならばなぜ龍笛や琴や、
それこそ琵琶を習わなかったのかって、
……声なら元手がかからないじゃないですか!
法要等での御披露に際しても着物が要らないって、
地方限界集落出身の純然たる庶民には、
有り難い話じゃないですか!
まぁ講師が菩提寺の御住職ってところが、
やはり大きかったですけれども。
それにしても御詠歌におきましては、
講師も共に学ぶ皆さんも法要で出会う方々も、
おしなべ六十代以上、
はっきり申し上げちゃいますけど、
私がひと世代かふた世代ほど年下の最年少って、
未来が無いですよ?
習い覚えた事に衝撃を受けた数々を、
気軽に話せる同世代などいません。
おそらくその鬱屈もあって昨年は、
高校生の部活動にムリヤリ置き換えた、
小説を書いてしまいましたけれど。
書いただけじゃなく販売する予定でいるんですけれども。
学びなど本質はこの程度ですよ。
趣味嗜好と好奇心の集合体、
されど選択幅と実際の言動には個性が出ます。
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