詩の余白 文箱ゆづき
詩人の谷川俊太郎さんが亡くなられた。
私は谷川さんのコアな読者ではないけれど、それでもなつかしくなるものがある。
小学生の頃、教科書にあった「アレクサンダとぜんまいねずみ」にはお世話になった。
音読するのがすきだったから、今でも、冒頭の一節をなんとなく覚えている。
あの文章で、四方八方という言葉を知った。
どこかで、誰かのDNAに少なからず刻まれているような人だと思う。
楽しい音読の時間をありがとうございました。
ご冥福をお祈りいたします。
さて、大人になって、装丁に惹かれて買った谷川さんの詩集がある。
それがこちら。
久しぶりにめくってみた。
それで、びっくりしたのだけど、詩というのは、ずいぶん余白がある。
こんなに文字が少ないページでいいんだと思うほどに。
一度読んでいたのに、忘れていたらしい。最近は、小説やエッセイのような文章量が多いものを読んでいたのもある。
余白あるのはいいな。
生活も部屋の中も詰め込みがちで、何かをしていないと不安になってしまうけれど、こんな余白を愛してみたいと思った。
詩に触れた余白のある一日。