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ワイン会ってどんなやねん?

皆さん、ワイン会って行ったことありますか?私はぼちぼち参加したことありますし、自分でも主催して友人達とやったことがあるのでイメージは湧くのですが。先日、まだワイン飲み始めの人とかはわからないんじゃない?なんて話になりましてん。それでこの本のことを思い出しました。

内容(「BOOK」データベースより)
不動産会社に勤める桜木紫野は、同僚に誘われ初めてワイン会に参加する。口慣れないワインと人間関係に意気消沈する紫野だったが、織田一志というベンチャーの若手旗手と出会う。紫野のワインに対する敏感な感覚に興味をもった彼は、新たなワイン会に紫野を誘うが、ある事件がおきて―。『神の雫』の原作者が描くワイン小説。

あのワイン漫画『神の雫』の原作者が書いた小説です。映画にもなってたんですね。

映画は残念ながら見ていませんが、今回はこの本をネタにワイン会について書いてみようかと思います。

まあぶっちゃけ、ワインを飲むための会はすべて「ワイン会」です。形式的には一人1本ずつ持ち寄る形だったり、主催者がすべて用意する代わりに参加費を集める形だったり。場所もレストランや誰かの自宅、レンタルスペースなど様々です。本来はワインを楽しむための会なのですが、主催者・参加者・それぞれの目的等によって、同じワイン会でも雰囲気が異なります。

小説の途中で主人公の柴野が1日の中でいろんなワイン会に連れて行かれるシーンがあるのですが、これがよくあるワイン会の3パターンをうまく表現しているように思いました。失礼ながらそれぞれに勝手に名前をつけて分類してみました。

①キラキラセレブ系ワイン会

これはもうアレです。いわゆる着飾ったオネーチャンとかオジサマとかがワイン会という名目で色々な出会いを目的に集うような会です。出てくるワインも超有名銘柄で(小説だとオーパス・ワンのマグナム2013とかドン・ペリニヨンのマグナム2006とか出てた)、参加者はもちろんそれらが有名銘柄だとは知っているけど、その味について語り合うとかが目的じゃない。色々な意味で人と人との交流が目的。こういうワイン会に出てくる方はそれなりの収入や立場の方が多いので、決してやましい目的だけでなくてビジネス的な出会いの目的もあるかと思いますけども。
そこまでセレブ感ないけど、ワインを名目に男女の出会いを目的としている会はこれに含めていいかと。大きくまとめると「出会い系ワイン会」ですね。

②マウンティングワイン会

これはいかに自分の持っているワインが素晴らしいかを見せつけるようなワイン会です。小説だと1人の主催者が用意した超レアワインをみんなが褒めたたえ有難がって飲んでるような会でした(まあ小説ではその裏に違う物語が隠れているのですが…)。これに含まれるものとして、ワイン会の参加者同士が自分の持ってきたワインの方が優れているとマウントし合うような会もあるかと。ま、ぶっちゃけあんまり楽しくないやつ(笑)。

③真のワインラバーによるワイン会

…これだけうまくネーミングが出来ていない感がありますね(汗)。ちょうどいい言葉が見つからなかったのですが、小説で柴野が出会う織田という男が開催しているワイン会がこれになるかと。本当にワインのことが好きで、もちろん知識も豊富だけどそれをひけらかすようなことはせず、同じワインを飲む仲間として相手を尊重し、平等に接することができる人たちが集まる会。

以上3つに分類してみましたが、さすが『神の雫』の原作者、よくワイン会の雰囲気をとらえてらっしゃるな~と思いました。

実体験としては、私は①のような世界には縁がないので参加したことはないです。②はたまーに参加者の中でそういう方がいらっしゃる場合がありますが、そういう方は自分を認めてほしいだけなので、哀れな子を見守る母のような気持ちになってうんうんと話を聞いてあげれば、まあそんな大きい被害はないです(笑)。ちょっとストレスが溜まるかもしれませんけども。
私は日本ワインが好きなので、ここ数年はほとんど日本ワイン系のワイン会にしか参加したことがありませんが、たまたまラッキーなのかもしれませんが、日本ワイン好きの集まりで嫌な思いしたことないです。つまり③のパターンが多いですね。よく知らないと言えば皆さん親切に教えてくださいますし、どこのワインが好きですか?みたいな話をするとすぐ仲良くなれますよ。

まだワイン会に参加したことない方、ぜひ日本ワインのワイン会に参加してみてくださいね!(今日イチで言いたかったことはこれ!w)

でもほんとワインって良いですよね。ワインほど他の誰かと一緒に分かち合って飲みたくなる飲み物ってないんじゃないでしょうか?

ちなみに今日ご紹介した『東京ワイン会ピープル』ですが、『神の雫』の原作者が書いているだけあって、ワインの表現がすごいす。主人公の柴野が素人ながらワインに対する繊細な感覚の持ち主、という設定なので彼女が表現をするのですが、

大きな山が聳えている 。春を迎えたばかりの山脈 、その雪を湛えた稜線を、雲の影が灰色と白に塗り分けている 。
陽光はまだ優しく 、芽吹いたばかりの草は頼りない 。
でもその弱々しい雑草が 、硬い雪を破り太陽を求めて背伸びをしているのだ 。
ああ 。若草の匂い 。
生命の息吹が聞こえる 。
このワインは、目眩めく『命のアロマ』だ。
(※何のワインを表現したのかは読んでみてのお楽しみに!)

・・・こんな表現できねぇぇぇぇぇ~!!たまにワインの資格持ってますとか言うと、「神の雫みたいな表現してよ」とか言われたりしますが、勉強してもできませんからーーーー!これから勉強する人も、こんなん出来るようになりませんからーーー!残念!(ネタが昭和)

はあ、ちょっと興奮してしまいました。

小説みたいなドラマティックな展開が起こることは稀だと思いますが、でもワイン会良いっすよ。またやりたいな~と思えた本でしたので良かったら読んでみてください。あともう一言。

ブルゴーニュの超良いワインのみてえぇぇぇぇぇぇぇぇ~!

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