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あらすじ紹介 被害者は誰?/貫田徳郎

あらすじ紹介です。
ちなみに、見出し画像のブックカバーは実際に私が使っているものです。
ハイタイドさんがだしています。かわいいでしょ。

この本を購入した理由ですが、
純粋にタイトルが気になったからです。

容疑者がわからないことがあっても、被害者がわからないことなんてありませんよね。

こちらの本は、4つの話で構成されています。
すべて「~は誰?」で終わっていて、すべて推理する要素があります。

貫田さんの本は初めて読みましたが、とてもわくわくして読むことができました。

最後まで読むと、必ず読み返したくなる作品です。

以下、どういう物語かあらすじを紹介します。
未来の自分が読み返したときに、この話のネタバレが書いてあると絶望すると思うので、ネタバレはなしです。
また、4つ話があるのですが、1番最初の話のみ記録します。


被害者は誰?


本のタイトルにもなっている話です。

この本は、捜査一課に所属している刑事の桂島と、桂島の大学時代の先輩であり天才小説家の吉祥院先輩の2人が中心となって展開していきます。

桂島は先輩のもとに、ある話を持っていきます。
桂島は、この不可解な事件を吉祥院先輩に解いてもらおうと思って、先輩の家に訪れているのです。
(それが警察的にアウトかどうかは置いておいて)

「(中略)犯人はもうわかっているんです。すでに逮捕されました。でも被害者が誰なのか、まだわかっていないんですよ」
(中略)
「容疑者の名は亀山俊樹。容疑は殺人です。」

貫田徳郎『被害者は誰?』(P.12)

え??どういうこと??

実際に読んでいた時、声が出たような気がします。
本のタイトルでわかっていたのに。

では、なぜ亀山の犯行が明るみに出たのか。

「亀山の豪邸はぐるりと高い堀に囲まれているんですが、そこに酔っ払い運転をした車が突っ込んだんです。堀は一部が完全に崩れ落ち、外から庭に入れるようになったんですよ。(中略)そして今朝、犬を散歩させていた近所の老人がそのそばを通りかかった際、うっかり首輪の紐を離してしまったんですね。犬は逃げ出し、壊れた堀から豪邸の庭に入り込んだ。そこで土をほじくり返し、戦利品として骨を見つけた。ようやく追いついた老人は、自分の愛犬がくわえてきた物を見て仰天。一一〇番通報して事件が発覚したというわけです」

貫田徳郎『被害者は誰?』(P.13)

まあ、ちょっと出来すぎた話だなとは思います。
吉祥院先輩も同じことをつっこんでいました。

ただ、この出来すぎた話が吹き飛ぶくらいこの後の展開が面白いのです。

今のままでは、被害者が誰なのかを見つけることは到底不可能ですよね。
推理するにも、絞り込む必要があるわけです。
さて、私たちも推理を楽しむために、桂島はあるモノの存在を先輩に明かします。

「面白いことにですね、亀山は犯行に至るまでの気持ちを手記に残していたんですよ」
(中略)
「その中で亀山は、三人の女性の名前を挙げているんですよ。しかも、自分はこの三人の女性の誰かを殺すだろうともはっきり書いているんです。」

貫田徳郎『被害者は誰?』(P.16)

手記を読んで、被害者を推理するというわけです。
もちろん、手記は途中で終わっていて、最後まで読んでも犯人はわからないようになっています。

ここから手記が始まるのです。

・・・


さて、このような話だったのですが、読み終えた感想は

思い込みって怖い

でした。

いやぁ、どんでん返しというかなんというか…。
すごくおもしろかったです。

似た小説に、片眼の猿という話があったような。
また読まなくては。

読み終えた私は、貫田徳郎さんの『微笑む人』という本を買ってきました。
松坂桃李さん主演でドラマ化していたらしく、本の表紙に松坂さんが印刷されていました。

決して、松坂さん目当てで買ったわけではありません。決して。

ただ、表紙の松坂桃李さんをチラチラ眺めてはニヤけてばかりいるので、読み始めるのは到底先になりそうです。




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リン
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