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27ヶ国語でおめでとう

桜が咲き、卒業の季節がやってきた。

昨日、日比谷でタイ料理を食べてたら、大学の卒業式帰りとおもわしき男性二人がガパオを食べながら、俺たちもうこれで会うの最後かもなと笑っていた。

大人になると、明確にさよならを言い合える機会が少なくなる。気づかぬうちにやってきて、知らないうちにいなくなっている。

おめでとう、さようなら、またいつか。


友達にこんなものを紹介してもらった。

27ヶ国語で卒業メッセージを送るのは東京外大毎年の行事らしい。メジャーな言語だけではないから、他の言語専攻の言葉の時に学生はどうしているのだろうか。

普段は、卒業式の壇上に教授たちが入れ替わり立ち代わり担当言語で挨拶を述べるのだが、今年は各自が撮影した動画を編集する形での配信となった。


このうち言葉をの意味が終えたのは数個だけだったが、耳馴染みのない言語を並べながら聞くことは色々なことを気づかせてくれる。


ポーランド語が美しい音だということ

タイ語とベトナム語よりも、タイ語とクメール語の方が音が似てるかもしれないと感じたこと

ペルシャ語の静かな響が心をどこかに連れて行くこと


言葉についてだけではない。教授たちの動画は、その人の個性と文化の彩りを映し出す。

教授の声よりも鳥の声が気を引くベンガル語

今にも踊り出しそうなスパークリーな衣装で話すスペイン語

アジア圏の教授はスーツ率が高い

カンペを読む日本語、モンゴル語

詩の朗読のように美しい空間で語りかけるペルシャ語

生活感溢れる家の中からAndra tutto bene(すべてうまくいく)と未来への希望を語るイタリア語パート


世界を旅できなくても、こんなに多くの言葉の祝福を聞くことができるとは。みなさんにも、全ての卒業生への祝福を胸に、今を、あの頃を、思い浮かべて卒業旅行の気分に浸ってもらいたい。

写真:ポルトガルにあるユーラシア大陸の最西端の港。中世多くの人がこの地から新天地を目指して出航したことだろう。多くの人の門出と春を祝って。



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