つくし過ぎた理由
思えば物心ついた頃から、誰かの為に何かしてあげる、頼まれたことは断れない、簡単にお金や物を貸してしまう、或いはあげてしまう。
滅多にないけれど逆に自分が親切にされたり、何かプレゼントされると素直に嬉しいという感情より罪悪感の方が勝ってしまい、その相手に対して倍返し以上の事をしてしまう。
本心から私を思ってやってくれた人には、余計な気を使わしてしまい、結果次回からは私を敬遠してしまい、なんとなく距離が出来てしまう。
逆に「倍返しラッキー♪」と思うような人からは舐められ、見下され、一方的に搾取される構図の出来上がり(だいたいこのパターン)
とても仲良しだと長年思い込んでいたのは私だけで、離婚して貧困家庭になり、私が利用出来なくなってからは惨いほど誰からも連絡が来ない。総スカン状態。
こちらからLINEやメールしようものなら 数日後、おざなり程度の返信が来るだけ。 「また一緒に食事でも」お決まりの締め言葉で。
この話をややスピリチュアル系のパワーストーン屋のご主人に話した時言われたのは
「ナキゴトさんが他人に尽くす理由は、相手の機嫌を損ねたくない、要は相手が怖いから。」
後ろからプロのツッコミ担当に、ハリセンで頭をしばかれた感じがした。
自分では「好かれたい」「認められたい」もっと言うと「恩を着せたい」等の承認欲求からだと思ってた。まさか恐怖が原動力とは。
もちろん大好きな友達や恋人、自分の子供に対しては純粋に「笑顔がみたい。喜んでもらいたい」気持ちから行動しているけど、私の場合むしろ「ちょっと苦手な人」「自分を虐めてくる人」などの嫌な相手に過剰にサービスしていたのだ。
小学生の頃こんな事があった。
三学期の終わり、クラスで「お楽しみ会」を催す事になって、各自好きな者同士グループを組んでなんらかの出し物をすることが決まった。
いつも「2人組作って」「4人グループ作って」というパターンだともれなく余り物になる私も、この時は人数制限なしだったので、普段つるんでる「おとなしい子チーム」にすんなり入れた。そこまではよかった。
か、まさかの「強気系女子2人組」がいた。
その子達は普段は「スクールカースト頂点」にいるような早熟で派手な女子チームの下っ端、というような立ち位置だった。単独だと大丈夫だけど早熟チームと一緒になってよく虐められた(向こうはイジってるつもり)
ホームルームが終わり、珍しくウキウキ気分で帰路に着こうとした時、その2人は私の前に立ちはだかってこう言った。
「ナキゴトちゃん、あたしたちと一緒にやろうよ!」
2人に両サイドから腕を組まれて動けない。連行される犯人のようだ。
私は少々頭がパニクりながら精一杯の勇気を振り絞って断った。
「ごめん、もう○○ちゃん達と一緒にやる事になったから‥」
そうか、それじゃ仕方ないね、とは言わない代わりに2人は更に腕に力を込めた。
「だってえー(>人<;)あたしたち2人なのよ?2人じゃ何も出来ないじゃん!○○ちゃんのチーム5人もいるじゃない!ナキゴトちゃん抜けたって大丈夫じゃん!ね?助けてよ!お願い〜❤️」
私は中身がおっさんなのだろうか。昔も今も女子の媚び媚び攻撃にあっさりやられる。 男に生まれていたら間違いなくキャバ嬢に貢ぐタイプであろう。
そんなわけで私はあぶれ者ペアに協力する事になった。○○ちゃん達は優しい子達だから話せばわかってくれると思う。うん。
ところがどっこい(´;ω;`)
○○ちゃんとその他3人の口から出た言葉は
「裏切り者」
謝ったけど許してもらえない。だって2人は普段から○○ちゃん含むおとなしい子を明らかに馬鹿にしてる。○○ちゃん達も今まであの2人には嫌な目に遭わされてきたのであろう。
「よりによってアイツら」と思っていたのだと思う。
記憶が曖昧だが私はおそらく、もう一度あの2人に話をつけに行ったと思う。友達を失くしたくない。あの2人より○○ちゃんチームの方が大切だ。
けれど玉砕した。実年齢の半分以下の精神年齢の私がヤンキー要素搭載の早熟ペアに叶うはずはない。あっさり取り込まれてしまった。
そしてその一件から案の定、○○ちゃんチームからは無視された。正直、そんな事する子達だと思ってなかったからショックだった。でも原因を作ったのは私自身だと今は分かる。
当時は○○ちゃんの心の狭さと 早熟ペアの狡猾さを恨んだ。
一生懸命やったのに報われないどころか非難ばかりされる我が身を嘆いた。
そうこうしてるうちに早熟ペアとの出し物の共同作業が始まった。
紙芝居をする事だけは既に決まっていた。しかしそれ以外は何も決まってないらしい。
私「何のお話にする?」 二人「ナキゴトちゃんにまかせた〜」
題材になるような絵本は持っていないという。 幸か不幸か、我が家には頂きものの昔話全集のような絵本があったので彼女達を家に呼んで候補を見てもらったけど、結局私に選ばせた。
「だってあたしたち、絵描けないもん)^o^(ナキゴトちゃんの描きやすいのを選んだら良いよ!」
え?Σ('◉⌓◉’)
この時点で、まだ嵌められたとか分かってない、そんな子供でした。やはり発達障害だよね。
テストの成績だけは良かった(なので先生受けが良く、悪目立ちして男子にもターゲットにされた)知能に問題ないので親も気づかんかったんだろうな。
絵本の文章と絵を紙芝居用に編集して、下絵を描いて‥彼女達がやってくれたのは最初の一枚目の色塗りだけ。なんだかんだ理由をつけて作業を押し付けてきた。画材も何故か私が全部用意して(母にも怒られ)ひたすら1人で描いて、書いて、彩色し続けた(3等分して持ち帰らせて、家で塗って来てと言ったけど、同じ色の色鉛筆がないとかなんとか言って断られた)時間が無く、どんどん雑な仕上げになってかなりの低いクオリティのものが仕上がって迎えた本番の日。
描いてもらったから、読むのはあたし達が。と、気を使ってくれたのか、美味しいとこどりだけしたかったのか、早熟が交代で読み手をやったけれど.これまた棒読みのカミカミ。話の内容が入って来ず紙芝居は不発だった。
それに引き換え○○ちゃんチームの出し物は前座にトランプマジックと、当時流行った「被害者は誰だ?」的なコーナーで大いに受けた。
ともあれ本番は終わった。しかし早熟の口から出た言葉は「終わったね!」でも「お疲れ様」でも無く
「ナキゴトちゃんがあんなつまんない話選ぶから悪いんだよ。みんなが白けてたの、全部ナキゴトちゃんのせいだからね!あーあ。一緒にやらなきゃ良かった」
(´;Д;`)
他人に尽くしてはボロボロになり、用が済んだらポイ!そんなポジションはこの後30年以上続きます。
断ったりしたらケチだと思われる(実際に言われまくった。時には殴られた)
断ったら怠け者だと思われる(上に同じ)
悪意があると思われる。友達(恋人)だと思ってもらえない。
全部全部、相手への愛ではなく、自分が悪く思われない為の事だった。自分の為に戦う事が出来なかった。自分を守ってるつもりで傷つけていた。
神様は本人が気付くまで何度も何度も同じ試練を与える。
今は亡き毒親、親友(と思ってた人達)彼氏、夫、ママ友、職場仲間‥彼らの顔色を伺い、彼らの為に時間と金を使い、物を貢ぎ、心を疲弊させ、物質的にも精神的にも搾取されまくり、ボロボロになって捨てられては相手を恨み、更に負のエネルギーに染まって行った。懲りる事なくまた新たな搾取者の餌食になった。
というより「チョロすぎる自分」が
普通の人間を悪魔にしてしまったのかも知れない。
ちょっと気づくの遅かった。
かなり遅かった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?