「ロックよありがとう!」
9月下旬にステロイドを再開して、肺炎症状も改善し、体調も落ち着いて来たところで呼吸器内科の先生に聞いてみた。
「先生、10月の2週目にライブがあるんですけど行ってもいいですか?
Zeppであるからオールスタンディングでぎゅうぎゅうなんですけど・・・」
体調悪かったら、もうあとは入院でもなんでもどうなってもいいから、その日だけでもステロイド増やしてもいいから、ライブに行きたかった。
『いいですよ。楽しんで来てください。』
よし!!
笑顔満点で先生から許可が出たので、正々堂々とオールスタンディングぎゅうぎゅうのZepp Osaka Baysideに行って来た。
B’z松本さんを中心とし、MR.BIGのエリック・マーティンをボーカルに迎え、ナイトレンジャーのベーシスト ジャック・ブレイズで構成されたロックバンド、TMGのライブである。
20年前にもアルバムをリリースし、ツアーも行われていて、もちろん私も参加した。
あれからもう20年なんて・・・
あまりの時の速さに嘘のよう・・・
数ヶ月前からチケットを確保していて、どうしてもどうしても行きたかった。
TMGで見せる、稲葉さんのボーカルとはまた違った、松本さんのロックの世界は私にとってはもう中毒のレベルだ。
ちょっとタイミングがずれていたら、行けなかったかもしれないと思うと、本当に行けてよかった。
さて、当日は関西は朝から雨。
時々大雨。
空はどんより。
体調は安定して来たけど、私のメンタルがまだ低空飛行状態。
なんだか、朝から行くのが億劫になっていた。
ずっと立っていられるかな。
途中でしんどくなったらどうしよう。
こんな心配をしながら生きるなんて・・・
とまたメソメソ。
でもせっかく取れたチケット。
メソメソでもなんでも行けばなんとかなる。
倒れたら誰かが救急車を呼んでくれるだろう。
あわよくば、松本さんがお見舞いに来てくれるかも。
へへ。
そんなしょうもない心配と妄想をしながら、17時きっかりライブは始まった。
心配ご無用!
アンコールが終わるまで、私は歌い、叫び、両手を振り上げ、ライブ中半分くらい飛んでいた。
幸い、松本さんがお見舞いに来られることもなくライブは無事終了した。
な〜んや、私、大丈夫やん!
松本さんのギターの音色が私の全身の細胞まで行き渡り、
『いや〜生きててよかった。この音楽をここでこうして聴くことができたてよかった。最高〜!』
とうっすら涙まで浮かんでくる。
感無量とはこのことだろうか。
あのギターの音色には、抗がん効果と抗炎症効果があるのではないだろうか。
今度、B'z音楽における抗がん効果という研究をやってみようかな。
もしかしたら、標準治療との併用でエビデンスが認められノーベル賞を受賞するかも?!
ストックホルムで行われる授賞式には、B'zのお二人と私と3人並んで賞をいただこう。
ライブを思いっきり楽しむことができた時、自分が思うよりまだまだ自分の中にはチカラが残っていて、もうちょっとがんばれるのかもしれないなとも思った。
乳がんになる前から、私に夢と希望と生きるチカラを与えてくれる松本さんの音楽。
松本さんはご存知だろうか。
こんなにあなたの音楽で生かされている人間がいることを。
どんな感謝の言葉を持っても表現できないくらい、感謝していることを。
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