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【非行少年の生活設計】
この記事は,僕が実際に塀の中で非行少年たちに語りかけた内容を,記憶をもとに文字起こししたものです。塀の中の教室の空気感を想像しながら読んでもらえたらうれしいです。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
君は出院後,どうすんの?
働くのか?
…解体業か。
それもいいな。
君は?
…進学?
なに勉強すんの?
…哲学?
そりゃ面白そうだな。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
人それぞれ,進路の希望はあるだろ。なかには親元に帰れなくて,住込み就労とかになる人もいるのかもな。自分では選べないことも少なくない。
まぁ…
残念だけどそれはある程度しかたないな。
自分たちにも責任の一端はある。
とはいえ,
俺らはたぶん70歳くらいまでは働いて生きてくわけだし,出たあとすぐの仕事や進学先なんて,再犯するかしないかに比べたら大した問題じゃない。
出院直後の進路が望ましいものでなかったとしても,長い人生の短い一幕だと思って,将来に向けた伏線でも張るつもりで生きればいいと俺は思うよ。
さて,
じゃ今日は,出院後の生活設計について少し話をしよう。
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放デイのスタッフをしながら、わが子の非行に悩む保護者からの相談に応じたり、教員等への研修などを行っています。記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。